序
古より聖王の命を受くるや、国を体し野を経て、以て人の極と為すこと莫からざるなり。上は躔次に応じ、下は山河を裂き、疆を分ち界を畫き、都を建て社を錫う。是を以て放勳曆を禦ぐに、職貢を修むる者は九州、文命会同に、玉帛を執る者は萬國なり。洎くに殷の夏鼎を遷し、周の殷命を黜くに及びては、質文の用は同じからず、損益の途或いは革まるも、封建の制は、率ね旧章に由る。ここに土を分つこと三のみ、爵を列ぬること五のみ、千里を以て畿甸を制し、九服を以て要荒を別つ。十国を連と為し、連に帥有り、連を倍するを卒と為し、卒に正有り。皆鴻基を式固し、王室を蕃屏し、邦を興し化を致し、俗を康え人を庇う所以なるか。周徳既に衰え、諸侯力政し、干戈日用し、戎馬郊に生ず。強は弱を陵ぎ、衆は寡を暴にし、魯は楚に滅び、鄭は韓に滅び、田氏は齊を篡し、六卿は晉を分つ。其の余、君を弑し国を亡ぼし、其の社稷を守るを得ざる者は、勝げて数うべからず。七雄競逐に逮り、二帝強を爭うに及びては、疆埸の事、一は彼一は此なり。秦始皇は百二の岩險に據り、六世の余烈を奮い、力を爭って天下し、諸侯を蠶食し、位に在ること二十余年、遂に乃ち宇内を削平す。周氏の微弱を懲り、狙詐を恃みて以て強と為し、經典を蔑棄し、侯を罷めて守を置く。子弟に立錐の地無く、功臣に尺土の賞無く、身没して区宇幅裂し、子に及びて社稷淪胥す。漢高祖は神武の宏図を挺て、禍乱を掃清し、秦皇の失策を矯めて、王侯を封建し、並びに州を跨ぎ邑を連ね、古典に逾ゆる有りと雖も、郡縣の制は、秦に改まること無し。孝武に逮り、遠略に務め勤しみ、南は百越を兼ね、東は三韓を定む。邛・笮の險途を通じ、匈奴の右臂を断つ。声教遠く洎くも、人亦労止す。昭・宣の後、戦を罷めて農に務め、戸口既に其れ滋多し、郡縣亦増置有り。平帝に至り、郡国一百三有り、戸一千二百二十三萬。光武中興し、王莽の余弊を承け、兵戈戢まず、饑疫薦臻し、率土の遺黎、十才一二、乃ち郡縣を並省し、四百余所。明・章の後、漸く滋繁に至り、郡縣の数、曩日に加う有り。炎霊数尽きるに逮り、三國強を爭い、兵革屢興し、戸口半減す。晉の太康の後有りて、文軌方に同じ、大抵編戸二百六十余萬。尋いて五胡逆乱し、二帝播遷し、東晉より宋・齊に洎るまで、僻陋江左に在り、苻・姚の劉・石と、中原を竊據し、事蹟糾紛し、具に紀すべく難し。
雍州
京兆郡
武功〈後周に武功郡を置く、建德年中郡廢す。永豊渠・普済渠有り。〉
盩厔〈後周に周南郡及び恆州を置く、又倉城・溫湯の二縣有り、尋いで並びに廢す。司竹園有り、宜寿・仙游・文山・鳳皇等の宮有り。関官有り。太一山有り。溫湯有り。〉
醴泉〈後魏は寧夷と曰い、西魏に寧夷郡を置く。後周に改めて秦郡と為し、後廢す、又新畤・甘泉の二縣を之に入る。開皇十八年縣の名を改めて醴泉と為す。甘泉水・波水・浪水有り。九抃山・温秀嶺有り。〉
鄠県(甘泉宮あり。終南山あり。澇水あり。)
藍田県(後周が藍田郡を設置し、まもなく郡を廃止し、及び白鹿・玉山の二県を当県に編入した。関官あり。滋水あり。)
新豊県(温泉あり。)
華原県(後魏が北雍州を設置し、西魏は宜州と改め、また北地郡を設置し、まもなく通川郡と改めた。開皇初年に郡を廃止し、大業初年に州を廃止し、及び土門県を当県に編入した。沮水・頻山あり。)
宜君県(旧宜郡を設置し、開皇初年に郡を廃止した。清水あり。)
同官県
鄭県(後魏が東雍州を設置し、併せて華山郡を置いた。西魏は華州と改称した。開皇初年に郡を廃止した。大業初年に州を廃止した。少華山あり。)
渭南県(後魏が渭南郡を設置し、西魏は霊源・中源の二県を分置し、後周において郡及び二県は共に廃止されて当県に編入された。歩寿宮あり。)
萬年県
高陵県(後魏では高陸と称し、大業初年に改称した。)
三原県(後周が建忠郡を設置し、建徳初年に郡を廃止した。)
涇陽県(旧咸陽県を設置し、開皇初年に廃止した。茂農渠あり。)
雲陽県(旧設置。後周が雲陽郡を設置し、開皇初年に郡を廃止した。涇水・五龍水・甘水・走馬水あり。)
富平県(旧北地郡を設置し、後周は中華郡と改称し、まもなく廃止した。荊山あり。)
華陰(興徳宮あり。関宮あり。京輔都尉あり。白渠あり。華山あり。)
馮翊郡(後魏に華州を置く。西魏、同州と改称す。統轄する県は八、戸九万一千五百七十二。)
馮翊(後魏は華陰と曰う。西魏、武郷と改め、武郷郡を置く。開皇初年に郡廃止。大業初年に馮翊と改名し、馮翊郡を置く。沙苑あり。)
韓城(開皇十八年に置く。関官あり。梁山あり、鬼谷あり。)
郃陽
朝邑(後魏は南五泉と曰う。西魏、改称す。長春宮あり。関官あり、朝阪あり。)
澄城(後魏に澄城郡を置く。後周、五泉県を併せてこれに入る。開皇初年に郡廃止。)
蒲城(旧に南・北二白水を置く。西魏、蒲城と改め、白水郡を置く。開皇初年に郡廃止。)
下邽(旧に延寿郡を置く。開皇初年に郡廃止。大業初年に蓮勺県を併せてこれに入る。金氏陂あり。)
白水(五龍山・馬蘭山あり。)
扶風郡
扶風郡(旧に岐州を置く。統轄する県は九、戸九万二千二百二十三。)
岐山(後周は三龍県と曰う。開皇十六年に改名す。また後魏の周城県あり。後周に廃止。岐山あり。)
陳倉(後魏は宛川と称し、西魏が改めて陳倉と称す。後周は顯州を置き、まもなく州と県ともに廃す。開皇十八年に置き、陳倉と称す。陳倉山あり、関官あり。)
虢(後魏は武都郡を置く。西魏は県を改めて洛邑と称す。後周は翔州を置き、州はまもなく廃す。郡は開皇初年に廃し、大業初年に県を改めて虢とす。)
普閏(大業初年に置く。仁寿宮あり。漆水・岐水・杜水あり。)
汧陽(旧に汧陽郡を置く。後周に罷む。)
南由(後魏に置く。西魏は改めて鎮とし、後周は再び県を置く。また旧の長蛇県あり、開皇末年に廃す。関官あり。盤龍山あり。)
安定郡
安定郡は旧に涇州を置く。七県を統べ、戸七万六千二百八十一。
安定(郡治を帯ぶ。)
陰盤(後魏に平涼郡を置く。開皇初年に郡を廃す。盧水あり。)
良原(大業初年に置く。)
臨涇(大業初年に置く。初めは湫穀と称し、まもなく改む。)
華亭(大業初年に設置。隴水・芮水あり。)
北地郡
北地郡は後魏に豳州を置き、西魏は寧州と改めた。大業初年に再び豳州と称す。統轄する県は六、戸数七万六百九十。
定安(旧くは趙興郡を置く。開皇初年に郡を廃し、大業初年に北地郡を置く。)
羅川(旧くは陽周と曰う。開皇年中に改む。また西魏に顯州を置き、後周に廃す。橋山あり。)
彭原(旧くは彭陽と曰う。後魏に西北地郡を置き、洛蟠城あり。西魏に蔚州を置き、豊城あり。西魏に雲州を置く。後周に二州並びに廃す。開皇初年に郡を廃し、十八年に県を改めて彭原と曰う。珊瑚水あり。)
襄樂(後魏に襄樂郡を置き、後周に廃す。また西魏に燕州を置き、後周に廃す。また子午山あり。)
新平(旧くは白土と曰う。西魏に豳州を置く。開皇四年に県を新平と改め、大業初年に州を廃す。)
三水(西魏に恆州を置き、尋いで廃す。)
上郡
三川(旧名は長城、西魏に改む。また利仁縣あり、尋いで廃してこれに編入す。)
鄜城(後魏は敷城と曰う。大業初年に改む。)
洛川(鄜水あり。)
雕陰郡
雕陰郡は西魏に置かれた綏州なり、大業の初めに上州と改む。統ぶる縣十一、戸三万六千一十八。
上縣(西魏に安寧郡を置き、安寧・綏德・安人の三縣とともに置く。開皇の初めに郡廃せられ、安人を吉萬と改む。大業の初めに雕陰郡を置き、安寧・吉萬の二縣を廃して之に入る。又後周に義良縣を置く、亦廃して之に入る。)
大斌(西魏に置く、仍りて安政郡を立つ。開皇の初めに廃す。平水あり。)
延福(西魏に置く、延陵と曰ふ。開皇の中に改む。)
真鄉(西魏に置く。後周に真鄉郡を置く、開皇の初めに郡廃す。)
銀城(後周に置く、石城と曰ひ、後に名を改む。)
城平(西魏に置く。)
撫寧(西魏に置く。)
綏德(西魏に置く。)
延安郡
延安郡は後魏が東夏州を置いた。西魏は延州と改め、総管府を置いたが、開皇年間に府は廃された。十一県を統轄し、五万三千九百三十九戸を有する。
豊林〈後魏に置かれ、広武と称し、遍城郡を併置した。開皇初年に郡は廃され、十八年に豊林と改称した。大業初年にまた沃野県を併合した。〉
魏平〈後魏に置かれ、朔方郡を併立した。後周に郡は廃され、朔方・政和の二県を併合した。〉
金明〈冶官がある。清水がある。〉
臨真〈西魏の神水郡・真川県があった。後周に郡は廃され、大業初年に真川県を廃して併合した。〉
延川〈西魏に置かれ、文安と称し、文安郡を併置した。開皇初年に郡は廃され、県を延川と改称した。〉
延安〈西魏に置かれ、また義郷県を置いた。大業年間に義郷県を廃して併合した。〉
因城〈後魏に置かれた。後周に廃され、まもなくまた置かれた。〉
義川〈西魏に汾州・義川郡を置き、後に州を丹州と改めた。後周に県を丹陽と改称した。開皇初年に郡は廃され、県を義川と改称し、また楽川郡を廃して併合した。大業初年に州は廃され、また雲岩県を廃して併合した。〉
汾川〈旧称は安平で、後周に汾川と改称した。大業初年に門山県を廃して併合した。〉
咸寧〈旧称は永寧で、西魏に太平と改めた。開皇年間に咸寧と改称した。〉
弘化郡
弘化郡は西魏が朔州を置き、後周に廃された。開皇十六年に慶州を置いた。七県を統轄し、五万二千四百七十三戸を有する。
合水〈開皇十六年に置かれた。大業初年に弘化郡が設置された。〉
馬嶺(大業初年に設置)。
華池(仁壽初年に設置。また西魏が蔚州を設置し、後周が廃止)。
歸德(西魏が恆州を設置し、後周が廃止。雕水あり)。
洛源(大業初年に設置。博水・洱水あり)。
弘化(開皇十八年に弘州を設置し、大業初年に州を廃止)。
弘德(大業初年に設置)。
平涼郡
平涼郡は旧く原州を設置し、後周に総管府を設置し、大業初年に府を廃止。五県を統轄し、戸二万七千九百九十五。
平高(後魏に太平郡を設置し、後に平高と改む。開皇初年に郡を廃止。大業初年に平涼郡を設置。関官あり。笄頭山あり)。
百泉(後魏に長城郡及び黄石県を設置し、西魏は黄石を長城と改む。開皇初年に郡を廃止。大業初年に県を百泉と改む)。
平涼(後周に設置。可藍山あり)。
会寧(西魏に会州を設置し、後周に廃止、開皇十六年に県を設置。默亭あり)。
朔方郡
朔方郡は後魏に夏州を設置し、後周に総管府を設置し、大業初年に府を廃止。三県を統轄し、戸一万一千六百七十三。
岩緑(西魏に弘化郡を設置。開皇初年に廃止し、大業初年に朔方郡を設置)。
寧朔(後周に置く。)
鹽川郡
鹽川郡は西魏が西安州を置き、後に鹽州と改む。統べる県一、戸三千七百六十三。
五原(後魏は郡を置き、大興と曰う。西魏は五原と改め、後また大興と為す。開皇初年に郡廃止、大業初年に鹽川郡を置く。)
靈武郡
弘靜(開皇十一年に置く。賀蘭山あり。)
豐安(開皇十年に置く。)
榆林郡
榆林郡は開皇二十年、勝州を置く。統べる県三、戸二千三百三十。
榆林(開皇七年に設置。大業初年に郡を置く。)
富昌(開皇十年に設置。)
五原郡
九原(開皇五年に設置。大業初年に郡を置く。)
永豊(開皇五年に設置。)
安化(開皇十一年に設置。)
天水郡
天水郡は旧秦州。後周に総管府を置き、大業初年に府は廃止される。統轄する県は六、戸数五万二千百三十。
上邽(故に上邽と曰い、天水郡を帯びる。開皇初年に郡は廃止され、大業初年に再び郡を置き、県は改名す。濛水有り。)
冀城(後周に冀城県と曰い、黄瓜県に廃入す。大業初年に冀城と改称す。石鼓崖有り。)
清水(後魏に設置し、及び清水郡を置く。開皇初年に郡は廃止される。関官有り。分水嶺有り。)
秦嶺(後魏に設置し、伯陽県と曰う。開皇中に改称す。)
成紀〈旧廃県、後周に置く。龍馬城・仙人峡あり。〉
隴西郡
隴西郡は旧渭州なり。五県を統べ、一万九千二百四十七戸。
襄武〈郡を帯ぶ。〉
隴西〈旧城は内陶にあり、南安郡を置く。開皇初めに郡廃止、武陽と改め、十年に今の名に改名す。〉
渭源〈鳥鼠山あり。渭水あり。〉
障〈後魏に置く。西魏に広安郡を置き、後周に郡廃止。〉
金城郡
金城郡は開皇初め、蘭州総管府を置き、大業初めに府廃止。二県を統べ、六千八百十八戸。
金城〈旧県は子城と曰い、金城郡を帯ぶ。開皇初めに郡廃止。大業初めに県を金城と改め、金城郡を置く。関官あり。〉
狄道〈後魏に臨洮郡・龍城県を置き、後周に皆廃止。また後魏に武始郡を置き、開皇初めに廃止。白石山あり。〉
枹罕郡
枹罕郡は旧河州を置く。四県を統べ、一万三千百五十七戸。
枹罕〈旧に枹罕郡を置く。開皇初めに郡廃止。大業初めに郡を置く。関官あり。鳳林山あり。〉
龍支(後魏では北金城と称し、西魏がこれを改めた。唐述山がある。)
大夏(金紐山がある。)
水池(後魏では蕈川と称し、後周がこれを改めた。)
澆河郡
澆河郡は、後周の武帝が吐谷渾を逐って、廓州総管府を置いた。開皇初年に府は廃止された。二県を統轄し、戸二千二百四十。
河津(後周に洮河郡を置き、洮河・広威・安戎の三県を管轄した。開皇初年に郡は廃止され、三県を合わせてここに編入した。大業初年に澆河郡を置いた。濫水がある。)
達化(後周に達化郡を置いた。開皇初年に郡は廃止され、綏遠県を合わせてここに編入した。連雲山がある。)
西平郡
西平郡は、旧く鄯州を置いた。二県を統轄し、戸三千一百十八。
湟水(旧くは西都と称し、後周に楽都郡を置いた。開皇初年に郡は廃止され、十八年に県名を湟水と改めた。また旧浩亹県があり、また西魏が龍居・路倉の二県を置き、ともに後周で廃止された。大業初年に西平郡を置いた。土楼山がある。)
化隆(旧く魏では広威と称し、西魏が澆河郡を置き、後周に郡は廃止され、仁寿初年に化隆と改めた。抜延山・湟水・盧水がある。)
武威郡
武威郡は、旧く涼州であり、後周に総管府を置き、大業初年に府は廃止された。四県を統轄し、戸一万一千七百五。
姑臧(旧く武威郡を置き、開皇初年に郡は廃止された。大業初年に再び武威郡を置いた。また後魏に武安郡・襄武県を置き、ともに西魏で廃止された。また旧くに顕美県があり、後周で廃止された。茅五山がある。)
昌松(後魏に昌松郡を置き、後周に郡は廃止され、榆次県を編入した。開皇初年に県を永世と改め、後に昌松と改称した。また後魏の魏安郡があり、後周が白山県を改めて置き、まもなく廃止された。白山がある。)
番和(後魏が番和郡を置く。後周に郡を廃し、鎮を置く。開皇年中に県とし、また力乾、安寧、広城、障、燕支の五県の地を併せてこれに入れる。燕支山あり。)
允吾(後魏が置く。広武と曰い、また広武郡を置く。開皇初年に郡を廃し、県を邑次と改め、まもなく広武と改め、後にまた邑次と改む。大業初年に允吾と改む。青岩山あり。)
張掖郡
張掖郡は西魏が西涼州を置き、まもなく甘州と改めて曰う。三県を統べ、戸六千百二十六。
張掖(旧は永平県と曰う。後周が張掖郡を置く。開皇初年に郡を廃し、十七年に県を酒泉と改む。大業初年に張掖と改め、張掖郡を置く。また臨松県あり、後周に廃す。甘峻山、臨松山、合黎山あり、玉石澗、大柳谷あり。)
刪丹(後魏は山丹と曰う。また西郡、永寧県あり。西魏に郡を廃し、県を弱水と改む。後周にこれを省きて山丹に入る。大業に刪丹と改む。また後周が金山県を置き、まもなく廃してこれに入る。祀山あり。塩池あり。溺水あり。)
福祿(旧に酒泉郡を置く。開皇初年に郡を廃す。仁寿年中にこれをもって粛州を置き、大業初年に州はまもなく廃す。また後周が楽涫県を置き、まもなく廃す。祁連山、崆峒山、崑崙山あり、石渠あり。)
敦煌郡
敦煌郡は旧に瓜州を置く。三県を統べ、戸七千七百七十九。
敦煌(旧に敦煌郡を置く。後周に効穀、寿皇の二郡を併せてこれに入る。また敦煌、鳴沙、平康、効穀、東郷、龍勒の六県を併せて鳴沙県とす。開皇初年に郡を廃す。大業に敦煌郡を置き、鳴沙を敦煌と改む。神沙山、三危山あり、流沙あり。)
常楽(後魏が常楽郡を置く。後周に涼興、大至、冥安、閏泉を併せ、涼興県と為す。開皇初年に郡を廃し、県を常楽と改む。関官あり。)
玉門(後魏が会稽郡を置く。後周に郡を廃し、会稽、新郷、延興を併せて会稽県と為す。開皇年中に玉門と改め、また後魏の玉門郡の地を得る。)
鄯善郡
鄯善郡は大業五年に吐谷渾を平定して置く。鄯善城に置く。即ち古の楼蘭城なり。また且末、西海、河源を併せて置き、総べて四郡。蒲昌海、鄯善水あり。二県を統ぶ。
顕武
済遠
且末郡
且末郡は古の且末城に置く。且末水、薩毗沢あり。統べる県二。
粛寧
伏戎
西海郡
西海郡は古の伏俟城に置く。即ち吐谷渾の国都なり。西王母石窟、青海、塩池あり。統べる県二。
宣徳
威定
河源郡
河源郡は古の赤水城に置く。曼頭城、積石山あり。河の出づる所なり。七烏海あり。統べる県二。
遠化
赤水
『周礼・職方氏』に曰く、「正西は雍州と曰う」。上は天文に当たり、東井十度より柳八度に至るまで、鶉首と為す。辰に於いて未に在り、秦の分野を得たり。その旧俗を考うれば、前史にこれを言うこと詳かなり。姫の徳に化すれば、則ち田を閑かにして譲りを興し、嬴の弊に習えば、則ち相い稽えて脣を反す。これ豈に土壤の殊なるのみならんや、亦政教の人を移すなり。京兆は王都の所在にして、俗は五方を具え、人物混淆し、華戎雑錯す。農を去りて商に従い、朝夕の利を争い、手を遊ばせて事と為し、錐刀の末を競う。貴き者は侈靡を崇め、賤しき者は仁義を薄くし、豪強者は縦横し、貧窶者は窘蹙す。桴鼓屡驚き、盗賊禁ぜず、これ乃ち古今の同じくする所なり。京城より外郡に至るまで、馮翊・扶風を得たり。これ漢の三輔なり。その風は大抵京師と異ならず。安定・北地・上郡・隴西・天水・金城は、古に於いて六郡の地たり。その人の性は猶質直を尚ぶ。然れども儉約を尚び、仁義に習い、稼穡に勤め、多く畜牧し、復た寇盗無し。雕陰・延安・弘化は、山胡に連接し、性多く木強にして、皆女は淫にして婦は貞なり。蓋し俗然り。平涼・朔方・塩川・霊武・楡林・五原は、地は辺荒に接し、多く武節を尚ぶ。亦た習俗然り。河西諸郡は、その風頗る同じく、並びに金方の気有り。
梁州
漢川郡
漢川郡は旧く梁州を置く。統べる県八、戸一万一千九百一十。
南鄭〈旧く漢川郡を置く。開皇初年に郡廃止、大業初年に郡を置く。また西魏は白雲県を置き、是に至り併せて入る。黄牛山・龍岡山有り。西は旧く勣塚と曰い、大業初年に改む。関官有り、定軍山・百牢山・街亭山・嶓塚山有り。漢水有り。〉
褒城〈開皇初年は褒内と曰う。仁寿九年、印を失うに因り更に給し、名を改む。関官有り。女郎山有り。〉
城固
興勢〈旧く儻城郡を置く。開皇初年に郡廃止。〉
西郷〈旧くは豊寧と曰い、洋州及び洋川郡を置く。開皇初年に郡廃止、大業初年に州廃止し、県を改めて西郷と曰う。また旧くは懐昌郡有り、後周は廃して懐昌県と為し、是に至り入る。洋水有り。〉
黄金
難江〈後周は集州及び平桑郡を置く。開皇初年に郡廃止、大業初年に州廃止。〉
西城郡
西城郡は梁が梁州を置き、尋いで南梁州と改めて曰う。西魏は改めて東梁州を置き、尋いで金州と改め、総管府を置く。開皇初年に府廃止。統べる県六、戸一万四千三百四十一。
石泉〈旧くは永楽と曰い、晋昌郡を置く。西魏は郡を改めて魏昌と曰い、尋いで永楽を石泉と改め、魏寧県を分置す。後周は魏昌郡を省き中城郡に入れ、また魏寧県を省き石泉県に入る。〉
洵陽〈旧く洵陽郡を置く。開皇初年に郡廃止。洵水有り。〉
安康〈旧くは甯都と曰い、斉は安康郡を置き、後魏は東梁州を置き、後蕭詧は直州と改む。開皇初年に郡廃止、大業初年に州廃止し、県を改めて安康と曰う。〉
黄土〈西魏が涓陽郡を置く。後周、郡を改め、県を置き長岡と曰う。後に郡は省きて甲郡に入れ、県を置き黄土と曰い、並びに赤石・甲・臨江の三県をこれに入る。開皇初め、郡廃す。〉
豊利〈梁、南上洛郡を置く。西魏、郡を改めて豊利と曰う。後周、郡を省きて上津郡に入れ、熊川・陽川の二県を以て豊利に入る。後にまた上津郡を廃し甲郡に入る。天心水あり。〉
房陵郡
房陵郡は西魏が光遷国を置く。後周、国廃し、遷州を置く。大業初め、名を改めて房州と為す。統ぶる県四、戸七千一百六。
光遷〈旧は房陵と曰い、新城郡を置く。梁末、岐州を置く。後周、郡県並びに改めて光遷と為し、また旧綏州あり。開皇初め、郡と並びに廃す。大業初め、房陵郡を置く。房山・霍水あり。〉
永清〈旧は大洪と曰い、後周改む。照珠山・百武山・沮水・泛水あり。〉
竹山〈梁は安城と曰い、西魏改む。羅州を置く。開皇十八年、改めて房州と曰う。大業初め、州廃す。花林山・懸鼓山あり。〉
上庸〈梁は新豊と曰い、西魏改む。後周、改めて孔陽と曰う。開皇十八年、復た上庸と曰う。〉
清化郡
清化郡は巴州を置く。統ぶる県十四、戸一万六千五百三十九。
化成〈梁は梁広と曰い、仍って帰化郡を置く。後周、県を改めて化成と曰う。開皇初め、郡廃す。大業初め、清化郡を置く。〉
曾口〈梁に置く。〉
清水
盤道〈梁に置き、難江と曰う。西魏改む。龍腹山あり。〉
永穆(梁が設置、永康と称す。また萬榮郡あり。開皇初年に郡廃止、十八年に県名を改む。)
歸仁(梁が設置、平州縣と称す。後周が同昌と改称、開皇年間に改名す。)
始甯(梁が設置、併せて遂寧郡を置く。開皇初年に郡廃止。始寧山あり。)
其章(梁が設置。恩陽は梁が設置、義陽と称す。開皇末年に改称。)
長池(後周が設置、曲細と称す。開皇末年に改称す。)
符陽(旧に其章郡を置く。開皇初年に廃止。)
白石(文山あり。)
安固(梁が設置。後周が蓬州を置く、大業初年に州廃止。大蓬山あり。)
伏虞(梁が設置、宣漢と称し、併せて伏虞郡を置く。開皇初年に郡廃止、十八年に改称す。)
通川郡
通川郡は梁が萬州を置き、西魏は通州と称す。七県を統轄し、戸一万二千六百二十四。
通川(梁は石城と称し、東關郡を置く。開皇初年に郡廃止。大業初年に通川郡を置く。)
三岡(梁が設置、新安郡に属す。西魏が郡を新寧と改称。開皇初年に郡廃止。)
石鼓(西魏が遷州を置く。後周が州を廃止し、臨清郡を置く。開皇初年に郡廃止。)
東鄉(西魏が石州を置く。後周が州を廃止し、三巴郡を置く。開皇初年に郡廃止。)
西流(後魏は漢興と曰う。西魏改め、また開州及び周安、萬安、江会の三郡を置く。後周は江会を省きて周安に入れる。開皇初年に郡並びに廃止、大業初年に州廃止。)
萬世(後周に置き、及び萬世郡を置く。開皇初年に郡廃止。)
宕渠郡
宕渠郡は梁が渠州を置く。統べる県六、戸一万四千三十五。
流江(後魏に県を置き、及び流江郡を置く。開皇初年に郡廃止、大業初年に宕渠郡を置く。)
賨城(旧は始安と曰う。開皇十八年に改む。)
鄰水(梁に県を置き、並びに鄰州を置く。後魏は鄰山郡と改む。開皇初年に郡廃止。)
宕渠(梁に置き、並びに境陽郡を置く。開皇初年に郡廃止。)
咸安(梁に置き、綏安と曰う。開皇末年に名を改めて焉。)
墊江(西魏に県及び容川、容山の二郡を置く。後周は魏安県と改む。開皇初年に郡廃止、十八年に県名を改めて焉。)
漢陽郡
漢陽郡は後魏は南秦州と曰い、西魏は成州と曰う。統べる県三、戸一万九百八十五。
上祿(旧に仇池郡を置く。後魏に倉泉県を置く。後周は階陵、豊川、建平、城階の四県を廃して之に入れる。開皇初年に郡廃止、大業初年に漢陽郡を置き、県を改めて上祿と曰う。百頃堆有り。)
潭水(西魏に潭水郡を置く。後周に郡廃止し、並びに甘若、相山、武定の三県を廃して之に入れる。)
長道(後魏が漢陽郡を置く。後周にて郡を廃し、また水南県を併合す。開皇初年に郡を廃し、十八年に改めて長道と曰う。)
臨洮郡
臨洮郡 後周の武帝、吐谷渾を逐い、以て洮陽郡を置く。尋いで洮州を立てる。開皇初年に郡を廃す。統べる県十一、戸二万八千九百七十一。
美相(後周に県を置き、及び洮陽郡を置く。開皇初年に郡を廃し、併せて洮陽県をこれに合す。大業初年に臨洮郡を置く。)
合川(後周に置く。仍りに西疆郡を立てる。開皇初年に郡を廃す。白嶺山あり。)
樂川(後周に置く。)
洮源(後周に置く。金城と曰い、併せて旭州を立て、又た通義郡を置く。開皇初年に郡を廃し、十八年に県を改めて美俗と為す。大業初年に州を廃し、県の名を改めてこれと為す。)
臨潭(後周に泛潭と曰う。開皇十一年に名を改めてこれと為す。)
臨洮(西魏に置く。溢楽と曰い、併せて岷州及び同和郡を置く。開皇初年に郡を廃し、大業初年に州を廃し、更に県の名を臨洮と曰う。又た後周に祐川郡・基城県を置く。尋いで郡・県ともに廃す。岷山・崆峒山あり。)
當夷(後周に置く。又た洪和郡を立て、郡は尋いで廃す。又た博陵郡及び博陵・寧人の二県を置く。開皇初年に併せて合入す。)
和政(後周に洮城郡を置く。尋いで廃す。)
宕昌郡
良恭〈後周に置く。初めは陽宕と曰い、宕昌郡を置く。開皇初年に郡は廃止され、十八年に名を改めて良恭と為す。大業初年に宕昌郡を置く。〉
和戎〈後周に置く。良恭山有り。〉
懷道〈後周に置き、甘松郡を置く。開皇初年に郡は廃止される。〉
武都郡
武都郡は西魏に武州を置く。七県を統轄し、戸一万七百八十。
將利〈旧名は石門、西魏に安育と改称す。後周に將利と改め、武都郡を置く。後に永都郡と改称す。開皇初年に郡は廃止され、大業初年に武都郡を置く。また東平県有り、後周に併合されて此に属す。河池水有り。〉
建威〈後魏に白水郡を置く。郡廃止後、白水県と為す。西魏に再び郡を立て、綏戎と改称す。後周に郡は廃止され、建威県と改め、併せて洪化県を廃して此に属せしむ。また西魏に孔堤郡及び県有り、後周に併せて廃止す。〉
覆津〈後魏の初めは玩當と曰い、武階郡を置く。西魏にまた覆津県を置き、及び萬郡を置き、赤萬、接難、五部の三県を統轄す。後周に一郡三県及び玩當を併せて廃止し、皆此に属せしむ。開皇初年に武階郡また廃止さる。〉
盤堤〈西魏に置く。初め南五部県と曰い、後に名を改めて盤堤と為す。併せて武陽郡及び茄蘆県を立てる。後周に郡は廃止され、県は併合されて此に属す。〉
長松〈西魏に置く。初めは建昌と曰い、文州及び盧北郡を置く。開皇初年に郡は廃止され、十八年に県を長松と改称す。大業初年に州は廃止さる。〉
曲水〈西魏に置く。〉
正西〈西魏に置く。〉
同昌郡
同昌郡は西魏に吐谷渾を逐い、鄧州を置く。開皇七年に扶州と改称す。八県を統轄し、戸一万二千二百四十八。
尚安(西魏が県及び鄧寧郡を設置。開皇初年に郡を廃止、大業初年に同昌郡を設置。黒水あり。)
鉗川(西魏が設置。鉗川山あり。白水あり。)
同昌(西魏が設置。鄧至山あり、鄧艾の至った所というので、この名がある。)
封徳(後魏が設置、また芳州を立て、深泉郡あり、開皇初年に郡を廃止、また理定県を省いてここに併合。大業初年に州を廃止。)
常芬(後周が設置、及び恆香郡を立てる。開皇初年に郡を廃止。弱水あり。)
金崖(後周が設置。)
河池郡
河池郡は後魏が南岐州を設置、後周は鳳州と改称。四県を統轄、戸一万一千二百二。
梁泉(旧称は故道、後魏が郡を設置、固道といい、県は涼泉といったが、まもなく梁泉と改称。西魏は郡を帰真と改称。後周は郡を廃止、また龍安・商楽の二県を廃止して併合。大業初年に郡を設置。)
両当(後魏が設置、及び両当郡を立てる。開皇初年に郡を廃止。)
河池(後魏は広化といい、広化郡を設置。開皇初年に郡を廃止、仁寿初年に県名を改称。また後魏が思安県を設置、大業初年に省いて併合。河池水あり。)
同谷(旧称は白石、広業郡を設置。西魏は同穀と改称、後周は康州を設置。開皇初年に郡を廃止、大業初年に州を廃止。また泥陽県あり、西魏が廃止。)
順政郡
順政郡は後魏が東益州を置き、梁は武興蕃王国とし、西魏が興州と改めた。四県を統轄し、戸四千二百六十一。
順政〈旧称は略陽。西魏が郡を置き、順政と称し、県は漢曲と称した。また仇池県を置き、後に霊道と改称した。開皇初年に郡は廃止された。十八年、県名を改めて順政とした。大業初年に郡を置き、また霊道県を廃して併合した。〉
鳴水〈西魏が置き、落叢と称し、併せて落叢郡を置いた。開皇初年に郡は廃止された。六年、県は厨北と改称した。八年、鳴水と改称した。〉
長挙〈西魏が置き、また盤頭郡を立てた。後周が郡を廃止した。鳳渓水がある。〉
修城〈旧に修城郡を置き、県は広長と称した。後周に郡は廃止された。また下阪県を廃して併合した。仁寿初年、県名を改めて修城とした。また西魏が柏樹県を置き、後周が廃止した。〉
義城郡
義城郡は後魏が益州を立て、世に小益州と号した。梁は黎州と称した。西魏は再び益州と称し、また利州と改め、総管府を置いた。大業初年に府は廃止された。七県を統轄し、戸一万五千九百五十。
綿谷〈旧称は興安、晋寿郡を置いた。開皇初年に郡は廃止された。十八年、県名を改めて綿谷とした。大業初年に郡を置いた。また華陽郡があり、梁が華州を置き、西魏でともに廃止された。竜門山がある。〉
益昌
義城〈西魏が置いた。〉
葭萌〈後魏は晋安と称し、新巴郡を置いた。開皇初年に郡は廃止された。十八年、県名を改めて葭萌とした。大業初年にまた恩金県を併せてこれに合併した。〉
岐坪
景穀〈旧称は白水、平興郡を置いた。後周は東洛郡を廃して併合した。開皇初年に郡は廃止され、県名を平興と改めた。十八年、景穀と改称した。大業初年にまた魚般県を廃してこれに併合した。関官がある。木馬山・良珠山がある。凍水がある。〉
嘉川〈旧に宋熙郡を置き、開皇初年に廃止した。〉
平武郡
平武郡は西魏の置いた龍州である。四県を統轄し、戸数五千四百二十。
平武(梁の末、李文智が自立して籓王となり、西魏が廃して県となす。涪水・潺水あり。)
方維(旧称は秦興、建陽郡を置く。開皇初年に郡を廃し、県名を改めて方維とす。)
汶山郡
汶山郡は後周が汶州を置く。開皇初年に蜀州と改称し、まもなく会州とし、総管府を置く。大業初年に府を廃す。十一県を統轄し、戸数二万四千百五十九。
汶川(後周が汝山郡を置き、開皇初年に郡を廃す。)
交川(開皇初年に置く。関官あり。)
通化(開皇初年に置き、金川と称す。仁寿初年に改名す。)
左封(後周が置き、広年と称し、及び広年郡・左封郡を置く。開皇初年に両郡を廃す。仁寿初年に県名を改む。また周が翼州を置き、大業初年に廃す。汶山あり。)
平康(後周が置く。羊腸山あり。)
翼水(後周が置き、龍求と称し、及び清江郡を置く。開皇初年に郡を廃し、県を清江と改称す。十八年、また改名す。)
翼針(後周が置き、及び翼針郡を置く。開皇初年に郡を廃す。石鏡山あり。)
江源(後周に置く)。
通軌(後周に県及び覃州を置き、併せて覃川・榮鄉の二郡を置く。開皇初年に郡を廃し、四年に州を廃す。甘松山あり)。
普安郡
普安郡は梁が南梁州を置き、後に安州と改め、西魏が始州と改む。七県を統べ、戸三万一千三百五十一。
普安(旧は南安と曰う。西魏、普安と改め、普安郡を置く。開皇初年に郡を廃し、大業初年に郡を置く)。
永帰(旧は白水と曰う。西魏に改む)。
黄安(旧は華陽と曰う。西魏に改め、また黄原郡を置く。開皇初年に郡を廃す)。
陰平(宋が北陰平郡を置き、魏が龍州を置く。西魏、郡を陰平と改め、また県名とす。後周、江油郡に従い、静龍と改め、県を陰平と曰う。開皇初年に郡を廃す)。
梓潼(旧は安寿と曰う。西魏、潼川郡を置く。開皇初年に郡を廃す。大業初年に県名を改む。五婦山あり)。
武連(旧は武功と曰う。輔剣郡を置く。西魏、郡を安都と改め、県を武連と曰う。開皇初年に郡を廃す)。
臨津(旧は胡原と曰う。開皇七年に改む)。
金山郡
金山郡は西魏が潼州を置く。開皇五年、綿州と改む。七県を統べ、戸三万六千九百六十三。
巴西(旧は涪と曰い、巴西郡を置く。西魏、県を巴西と改む。開皇初年に郡を廃す。大業初年に金山郡を置く。塩井あり)。
昌隆(雲臺山あり)。
涪城(旧は始平郡を置く。西魏、郡を改めて涪城と為し、後周また改めて安城と曰う。開皇初年、郡廃止。県を改めて安城と為す。十六年、涪城と改む)。
魏城(西魏に置く)。
万安(旧は孱亭と曰う。西魏改めて名づけて焉れと為し、万安郡を置く。開皇初年、郡廃止)。
神泉(旧は西充国と曰う。開皇六年、改めて名づけて焉れと為す)。
金山(旧に益昌・晋興の二県を置く。西魏、晋興を省きて益昌に入る。後周、別に金山を置く。開皇四年、益昌を省きて金山に入る)。
新城郡
新城郡(梁末、新州を置く。開皇末、改めて梓と曰う。県五を統べ、戸三万七百二十七)。
郪(旧は伍城と曰う。西魏、改めて昌城と曰い、仍って昌城郡を置く。開皇初年、郡廃止。大業初年、新城郡を置き、県名を改めて焉れと為す)。
射洪(西魏に置く。射江と曰う。後周、改めて名づけて焉れと為す)。
塩亭(西魏、塩亭郡を置く。開皇初年、郡廃止。高渠県有り。大業初年、併せて焉れに入る)。
通泉(旧は通泉と曰い、西宕渠郡を置く。西魏、郡・県ともに改めて勇泉と曰う。開皇初年、郡廃止。県名を改め、また光漢県を併せて焉れに入る)。
飛烏(開皇年中に置く)。
巴西郡
巴西郡(梁、南梁・北巴州を置く。西魏、隆州を置く。県十を統べ、戸四万一千六十四)。
閬内(梁、北巴郡を置く。後魏、蜀を平らげ、盤龍郡を置く。開皇初年、郡廃止。大業初年、巴西郡を置く。盤龍山・天柱山・霊山有り)。
南部(旧称は南充国、梁は南部と称し、西魏は新安郡を置き、後周に郡は廃された。)
蒼溪(旧称は漢昌、開皇末年に改名された。)
南充(旧称は安漢、宕渠郡を置いた。開皇初年に郡は廃され、十八年に県名が改められた。)
相如(梁は梓潼郡を置き、後魏に郡は廃された。西水は梁が掌天郡を置き、西魏は金遷と改称し、開皇初年に郡は廃された。)
晉城(旧称は西充国、梁は木蘭郡を置いた。西魏は郡を廃し、県名を改めた。閬水がある。)
奉国(梁は白馬・義陽の二郡を置き、開皇初年に郡は廃され、義陽県も併せて廃止されてこれに編入された。)
儀隴(梁が置き、併せて隆城郡を置いた。開皇初年に郡は廃された。)
大寅(梁が置いた。)
遂寧郡
方義(梁は小溪と称し、東遂寧郡を置いた。西魏は県名を改めた。後周は郡を石山と改称した。開皇初年に郡は廃された。大業初年に遂寧郡を置いた。)
青石(旧称は晉興、西魏に改名され、併せて懷化郡を置いた。開皇初年に郡は廃された。)
長江(旧称は巴興、西魏に改名され、併せて懷化郡を置いた。開皇初年に郡は廃された。)
涪陵郡
涪陵郡は西魏が合州を置いた。開皇末年に涪州と改称した。三県を統轄し、九千九百二十一戸を管轄する。
石鏡(旧称は墊江、宕渠郡を置く。西魏が郡を墊江と改め、県を石鏡とす。開皇初年に郡廃止。大業初年に涪陵郡を置く。)
漢初(梁が新興郡を置く。西魏が郡を清居と改め、県名を漢初とす。開皇初年に郡廃止。)
赤水(開皇八年に置く。)
巴郡
巴郡、梁は楚州を置く。開皇初年に渝州と改称す。三県を統轄し、戸一万四千四百二十三。
巴(旧は巴郡を置く。後周、枳・墊江の二県を廃してこれに合す。開皇初年に郡廃止。大業初年に巴郡を置く。)
江津(旧称は江州県。西魏が江陽と改め、七門郡を置く。開皇初年に郡廃止。十八年、県名を改めてこれとす。)
巴東郡
人復(旧は巴東郡を置き、県は魚複と曰う。西魏が人複と改む。開皇初年に郡廃止。大業初年に巴東郡を置く。塩井・白塩山あり。)
雲安(旧称は朐䏰、後周これを改む。)
南浦(後周は安郷郡を置き、後に県を安郷と改め、郡を万川と改む。開皇初年に郡廃止。十八年、県名を改めてこれとす。)
梁山(西魏が置く。高梁山あり。紵溪あり。)
大昌(後周は永昌郡を置き、まもなく廃止し、また北井県を廃してこれに合す。)
巫山〈旧は建平郡を置く。開皇初年に郡廃止。巫山あり。〉
秭帰〈後周は長寧と曰い、秭帰郡を置く。開皇初年に郡廃止し、県を改めて秭帰と曰う。〉
巴東〈旧は帰郷と曰い、梁は信陵郡を置く。後周に郡廃止し、県を楽郷と改む。開皇末、また名を改めて焉。巫峡あり。〉
新浦〈後周は周安郡を置く。開皇初年に郡廃止。〉
盛山〈梁は漢豊と曰い、西魏は永寧に改む。開皇末、盛山と曰う。〉
臨江〈梁は臨江郡を置き、後周は臨州を置く。開皇初年に郡廃止、大業初年に州廃止。平都山あり。彭溪あり。〉
武寧〈後周は南州・南都郡・源陽県を置き、後に郡を改めて懐徳と曰い、県を武寧と曰う。開皇初年に州・郡ともに廃止され焉に併合。〉
石城〈開皇初年に庸州を置く。大業初年に州廃止。〉
務川〈開皇末に置く。〉
蜀郡
成都〈旧に蜀郡を置き、また新都県あり。梁は始康郡を置き、西魏は始康郡を廃す。開皇初年に蜀郡を廃止し、併せて新繁を廃して焉に併合。十八年、新都を改めて興楽と曰う。大業初年に蜀郡を置き、興楽を省いて焉に併合。旧に懐寧・晋熙・宋興・宋寧の四郡を置く、後周に至り併せて廃止。武簷山あり。〉
新津〈後周に置き、併せて犍為郡を置く。開皇初年に郡廃止。大業初年にまた僰道県を廃して焉に併合。〉
晋原〈旧は江原と曰い、及び江原郡を置く。後周に郡廃止し、県名を改めて焉。〉
清城〈旧は斉基郡を置き、後周に廃して清城県となす。鳴鵠山、清城山あり。〉
九隴〈旧は晋寿と曰い、梁は東益州を置く。後周に州廃し、九隴郡を置き、並びに県を改めて九隴と曰う。仁寿初めに濛州を置く。開皇初めに郡廃し、並びに隴泉・興固・青陽の三県をこれに入る。大業初めに州廃す。太山、道場山あり。〉
郫〈西魏は分ちて温江県を置く。開皇初めに省きて入る。仁寿初めにまた万春県を置き、大業初めにまた廃してこれに入る。金山、平楽山、天彭門あり。〉
玄武〈旧は伍城と曰い、後周は玄武郡を置く。開皇初めに郡廃し、県名を改めてこれとす。仁寿初めに凱州を置き、大業初めに廃す。三堆山、郪江あり。〉
雒〈旧は広漢と曰い、また広漢郡を置く。開皇初めに郡廃す。十八年に改めて綿竹と曰う。大業初めに名を改めて雒とす。また西遂寧郡、南陰平郡あり。後周は西遂寧を廃し、改めて懐中と為し、南陰平郡を南陰平県と曰い、尋いで並びに廃す。〉
陽安〈旧は牛鞞と曰い、西魏に名を改めてこれとし、並びに武康郡を置く。開皇初めに郡廃す。仁寿初めに簡州を置き、大業初めに州廃す。塩井あり。〉
平泉〈西魏に置く。婆閏と曰う。開皇十八年に名を改めてこれとす。〉
金泉〈西魏に県及び金泉郡を置く。後周に郡廃し、並びに白牟県を廃してこれに入る。昌利山、銅官山、石城山あり。〉
臨邛郡
臨邛郡は旧に雅州を置く。県九を統べ、戸二万三千三百四十八。
盧山〈仁寿末に置く。〉
依政〈西魏に置く。及び邛州を置く。大業初めに廃す。〉
臨邛(旧に臨邛郡を置く。開皇初年に廃す。火井有り。)
蒱江(西魏に置く。広定と曰い、及び蒱原郡を置く。開皇初年に郡を廃す。仁寿初年に県名を改めて是と為す。)
蒱溪(西魏に置く。)
沈黎(後周に黎州を置く。尋いで県と共に廃す。開皇年中に県を置く。仁寿末年に登州を置く。大業初年に州を廃す。)
漢源(大業初年に置く。)
眉山郡
龍遊(後周に置く。峨眉と曰い、及び平羌郡を置く。開皇初年に郡を廃す。九年に県を青衣と改む。陳を平らげし日に、龍水に現れ、軍に随いて進む。十年に名を改めて是と為す。大業初年に眉山郡を置く。)
平羌(後周に置き、仍て平羌郡を置く。開皇初年に郡を廃す。)
青神(後周に置き、並びに青神郡を置く。開皇初年に郡を廃す。)
丹棱(後周に置く。斉楽と曰う。開皇年中に名を改めて是と為す。)
隆山郡
隆山郡は西魏が陵州を置いた。五県を統轄し、戸数一万一千四十二。
仁寿〈梁が懐仁郡を置き、西魏が県名を普寧と改めた。開皇初年に郡が廃止され、十八年に県名を改めて仁寿とした。また西魏が蒲亭を置いた。大業初年に隆山郡を置き、蒲亭をここに併合した。塩井がある。〉
貴平〈西魏が置き、また和仁郡を立てた。後周はさらに可曇・平井の二県をここに廃止して併合した。開皇初年に郡が廃止された。大業初年、また籍県を廃止してここに併合した。〉
井研〈始建は開皇十一年に置かれた。鉄山がある。〉
隆山〈旧称は犍為で、江州を置いた。西魏が県名を隆山と改めた。後周は州を廃し、隆山郡を置いた。開皇初年に郡が廃止され、また江陽県をここに併合した。冶官がある。鼎鼻山がある。〉
資陽郡
資陽郡は西魏が資州を置いた。九県を統轄し、戸数二万五千七百二十二。
磐石〈後周が県及び資中郡を置いた。開皇初年に郡が廃止された。大業初年に資陽郡を置いた。〉
内江〈後周が置いた。〉
威遠〈開皇初年に置かれた。〉
安岳〈後周が置き、また普州を置いた。大業初年に州が廃止された。〉
資陽(後周に置く。)
瀘川郡
瀘川郡は梁が滬州を置く。仁壽年中に総管府を置き、大業初年に府は廃止された。五県を統轄し、戸数一千八百二。
瀘川(旧称は江陽。江陽郡も併せて置かれた。開皇初年に郡は廃止された。大業初年に瀘川郡を置き、県名を改めてこう称した。)
富世(後周に置く。洛源郡も併せて置かれた。開皇初年に郡は廃止された。)
江安(旧称は漢安。開皇十八年に改名してこう称した。)
合江(後周に置く。)
綿水(梁が置く。綿溪がある。)
犍為郡
犍為郡は梁が戎州を置く。四県を統轄し、戸数四千八百五十九。
僰道(後周に置き、外江と称した。大業初年に僰道と改称し、犍為郡を置いた。)
犍為(後周に置き、武陽と称した。開皇初年に改称してこう称した。)
南溪(梁が置き、南廣と称し、六同郡も併せて置かれた。開皇初年に郡は廃止された。)
仁壽(初め県名を改めてこう称した。開邊は開皇六年に置き、七年に訓州を廃してこれに編入した。大業初年に恭州・協州を廃してこれに編入した。)
越巂郡
越巂郡は後周において厳州を置いた。開皇六年に西寧州と改称し、十八年にまた巂州と改めた。六県を統轄し、戸数七千四百四十八。
越巂〈郡治を帯びる。〉
邛都
蘇祗〈旧くは亮善郡を置いた。開皇初年に郡は廃止された。孫水がある。〉
可泉〈旧くは宣化郡であった。開皇初年に廃止された。〉
台登〈旧くは白沙郡を置いた。開皇初年に郡は廃止された。〉
邛部〈旧くは邛部郡を置き、また平楽郡があった。開皇初年にともに廃止された。巂山がある。〉
牂柯郡
牂柯郡は開皇初年に牂州を置いた。二県を統轄する。
牂柯〈郡治を帯びる。〉
賓化
黔安郡
黔安郡は後周において黔州を置き、郡治を帯びなかった。二県を統轄し、戸数一千四百六十。
涪川〈開皇五年に置かれた。〉
梁州は天官において参の宿に応ず。周代の梁州は雍部と並び、漢代に至り、また益州を分置す。『禹貢』においては、漢川以下の諸郡、皆その封域なり。漢中の人は質朴にして文なく、甚だ利を趨けず。性は口腹を嗜み、多く田漁に事とり、蓬室柴門といえども、食は必ず肉を兼ぬ。鬼神を祀るを好み、特に忌諱多く、家人に死あるときは、輒ちその故宅を離る。道教を崇重し、なお張魯の風有り。毎に五月十五日に至れば、必ず酒食を以て相饋り、賓旅聚會すること、三元に甚だしき有り。南山の傍らに獠戸を雑え、富室の者は頗る夏人と婚を通じ、衣服居處言語、殆ど華と別けず。西城・房陵・清化・通川・宕渠は、地皆連接し、風俗頗る同じ。漢陽・臨洮・宕昌・武都・同昌・河池・順政・義城・平武・汶山は、皆氐羌を連雑す。人は特に勁悍にして、性多く質直なり。皆農事に務め、工は獵射を習い、書計に於いてはその長ならず。蜀郡・臨邛・眉山・隆山・資陽・瀘川・巴東・遂寧・巴西・新城・金山・普安・犍為・越巂・䍧柯・黔安は、蜀の旧域を得たり。その地は四塞にして、山川重阻し、水陸の湊する所、貨殖の萃まる所、蓋し一都の会なり。昔、劉備これを資として、三分の業を成す。金行喪乱より、四海沸騰し、李氏前にこれを据え、譙氏後にこれに依る。梁氏将に亡ぼんとするに当たり、武陵は険に憑りて敗を取る。後周の末、王謙は固に負いて速やかに禍を招く。故に孟門祀らず、古人の以て誡むる所以なり。その風俗は大抵漢中と別けず。その人は敏慧にして軽急、貌多く蕞陋、頗る文学を慕い、時に斐然たる有り。多く逸楽に溺れ、宦に従うの士少なく、或いは耆年白首に至りても、郷邑を離れず。人多く工巧にして、綾錦雕鏤の妙、殆ど上国に侔えり。貧家は儲蓄を務めず、富室は専ら利を趨む。その家室を処するには、女は勤めて作業し、士は多く自ら閑にして、聚會宴飲、特に意錢の戯を足す。小人は情礼に薄く、父子率多く異居す。その辺野の富人、多く山沢を規固し、財物を以て夷・獠を雄役し、故に軽く奸蔵を為し、権は州県に傾く。これ亦その旧俗か。また獽・狿・蛮・賨有り。その居處風俗、衣服飲食、頗る獠と同じく、而も亦蜀人に相類す。