遼史

志第二十一: 禮志五

◎禮志五(嘉儀上)

皇帝受冊儀:前日のうちに、尚舎奉御が正殿の北壁下に幄を設け、南面に御座を置く。奉礼郎が官僚・客使の幕次を東西の朝堂に設ける。太楽令が殿庭に宮懸を設け、挙麾位を殿の第二重西階上に東向きに置く。乗黄令が車輅を陳列し、尚輦奉御が輿輦を陳列する。尚舎奉御が東西階に解剣席を設ける。文官六品以上を横街の南、東方に西向きに、武官五品以上を横街の南、西方に東向きに設け、いずれも北を上座とし重行とし、毎等ごとに位を異にする。将軍・兵士は各々その部を統率し、六軍の仗を諸門に屯し、金吾仗・黄麾仗を殿庭に陳列する。当日、押冊官が冊を導いて西便門より入り、冊案を西階上に置く。通事舎人が侍従班を導いて入り、位に就く。侍中は東階下で剣と履を解き、上殿し、欄外にて俯伏跪し、「中厳」と奏する。下殿し、剣と履を着け、復位して立つ。閣使は西階上に上殿し、欄外に跪いて木契を請う。面殿して鞠躬し、「奉勅喚仗」と奏する。殿中監・少監・殿中丞らが金吾四色仗を押して入り、臣僚の後ろに位する。協律郎が入り、挙麾位に就く。符宝郎が閣に詣でて奉迎する。通事舎人が文官四品から六品、武官三品から五品を導き、門外の位に就かせる。皇帝が輦に御して宣徳門に至る。宣徽使が内諸司の班の起居を押し、皇帝を導いて閣に至らせ、袞冕を着せる。侍中は東階下で剣と履を解き、上殿し、版を以て外辦を奏する。太常博士が太常卿を導き、太常卿が帝を導く。内諸司が出、協律郎が麾を挙げ、太楽令が黄鐘の鐘を撞かせると、左五鐘皆応じ、工人が鼓し、楽作る。皇帝が即ち御座に即き、宣徽使が扇合を賛し、楽止む。簾捲を賛し、扇開く。符宝郎が宝を奉じて進み、左右金吾が平安を報ず。通事舎人が文官三品、武官二品以上を導いて入門し、楽作る。相向きの位に就き終わり、楽止む。通事舎人が侍従班、南班の文官三品、武官二品以上を導いて合班し、北向きとする。東班は西を上とし、西班は東を上とし、起居し、七拝する。分班し、各々復位する。通事舎人が押冊官を導いて冊を押し、西階より下り、丹墀に至り、殿に向かって香案冊案を置く。冊を置き終わり、楽作る。位に就き、楽止む。捧冊官は近く後ろに、東西相対して立つ。舎人が侍従班並びに南班を導いて合班し、北向きとして初めの如く。再拝を賛し、在位者皆再拝す。舞踏し、五拝する。分班し、各々復位して初めの如く。捧冊官は西階下の解剣席に就き、剣と履を解き、冊を捧げて西階より上殿し、楽作る。冊を御坐前に置き、東西に立ち、北向き。捧冊官は西壁下に立ち、北を上とし、楽止む。読冊官が班を出で、殿に向かって立ち、再拝を賛し、三度「万歳」と唱え、西階下の解剣席に就き、剣と履を解き、西階より上殿し、欄内に立ち、御坐前に向かう。侍中が冊を取り、捧冊官が冊匣を捧げて読冊官の前まで進み跪き、相対して冊を捧ぐ。読冊官は俯伏跪す。読み終わり、俯伏して興る。捧冊官は左膝を跪き、冊を以て侍中に授く。侍中は冊を受け、冊を以て執事者に授け、西階より降り、剣と履を着け終わり、復た殿に向かう位に就く。再拝を賛し、三度「万歳」と唱え、復た分班の位に就く。舎人が侍従班、南班を導いて合班し、北向きとして初めの如く。拝を賛し、在位者皆拝す。舞踏・鞠躬して初めの如く。通事舎人が班首を導き、西階下で剣と履を解く。上殿し、楽作る。欄内の位に就き、楽止む。俯伏跪し、全銜臣某等と通して致詞し賀を称え終わり、俯伏して興る。西階下に降り、剣を帯び、舄を納め、楽作る。復位し、楽止む。拝を賛し、在位者皆再拝し、舞踏し、五拝し、鞠躬する。侍中が軒に臨み西向きとなり、「制有り」と称し、皆再拝す。侍中が宣答し終わり、皆再拝を賛し、舞踏し、五拝し、分班して各々復位する。三品以上が出で、楽作る。門を出で終わり、楽止む。侍中が御坐に向かって俯伏跪し、全銜を以て「礼畢」と奏し、俯伏して興る。退き、東階より下殿し、剣を帯び、履を納め、復位する。宣徽使が扇合を賛し、簾を下ろす。太常博士、太常卿が皇帝を導いて起ち、楽作る。閣に至り、楽止む。舎人が文官四品、武官三品以下を導いて門外に出し、分班して立たせる。次に侍従班を導いて出し、次に兵部・吏部が出し、次に金吾が出し、次に起居郎・舎人が出し、次に殿中監・少監が金吾細仗を押して出で、なお臣僚の後ろに位する。次に東西上閣門使が丹墀内で鞠躬し、衙内無事を奏し、班を捲いて出る。閣門使が丹墀内で鞠躬し、「奉勅放仗」と揖す。出で、門外の文武班の中間に立ち、承受官を喚ぶ。承受官が声喏し、閣使の後ろに至り、鞠躬し、揖す。閣使は鞠躬し、「奉勅放仗」と称す。承受が声喏し、鞠躬し、揖し、平身して立ち、「奉勅放仗」と声を引く。声絶え、趨退す。文武合班し、再拝す。舎人一員が詞令官を摂し、殿前で鞠躬し、揖し、「奉勅放黄麾仗」と称し、出る。金吾仗を放つもまたこれに如し。翌日、文武官僚入りて聖躬を問う。

太平元年、この儀を行い、大略唐・晋の旧儀に遵う。また『上契丹冊儀』有り、阻午可汗の柴冊礼を以て唐礼と合わせてこれに雑就す。また『上漢冊儀』有り。この儀と大同小異にして、『上宝儀』を加う。

皇太后冊立の儀式:前日に、元和殿に陳設を整え、皇帝が冊を受ける儀式の如くする。当日、皇帝は弘政殿に御する。冊が入り、侍従の班が入り、門外に金吾が仗を列ね、文武が分かれて班をなす。侍中が剣を解き、「中厳」を奏す。宣徽使が木契を請い、仗を喚ぶこと皆これに同じ。楽工が入り、閣使が門外の文武班の中間に立ち、承受官を喚ぶ。声を喏し、趨って閣使の後に立ち。閣使は鞠躬し、揖し、「奉勅喚仗」と称す。承受官は鞠躬し、声を喏し、揖し、声を引いて「奉勅喚仗」と唱える。文武が班を合わせ、再拝す。殿中監が仗を押して入り、文武班が入ることもまたこれに同じ。宣徽使が内諸司供奉官の天橋班を押して候す。皇太后は紫宸殿に御し、平頭輦に乗り、童子・女童隊の楽が導く。金鑾門に至り、閣使が内諸司の起居を奏し終え、駕を賛引し、下より先に行き元和殿に至る。皇太后は西北隅の閣内に入り衣を更える。侍中が剣を解き、上殿して外辦を奏す。宣徽が版を受け入れて奏す。侍中が降り、位に復す。協律郎が麾を挙げ、楽作る。太楽令・太常卿が皇太后を導引して座に昇らしむ。宣徽使が扇の合うを賛し、簾を捲き、扇を開き、楽止む。符宝郎が宝を奉じて皇太后の座の右に置く。左右金吾大将軍が対揖し、鞠躬し、「軍国内外平安」を奏す。東上閣門副使が丞相を東門より引き入れ、西上閣門副使が親王を西門より引き入れ、通事舎人が文武班を引き入れ、儀式の如くし、楽作る;位に至り、楽止む。文武班が趨進し、相向いて再拝し、退いて位に復す。東西上閣門使・宣徽使が弘政殿より皇帝を御肩輿にて西便門の下に導く。門に引き入れ、楽作る;殿前の位に至り、楽止む。宣徽使が皇帝の拝を賛し、皇太后に「聖躬万福」と問い、拝す。皇帝は西閣に御して坐し、班を合わせて起居すること儀式の如し。北府宰相が冊を押し、中書・枢密の令史八人が冊を舁ぎ、東西上閣門使が冊を引き、宣徽使が皇帝を引いて冊を送り、楽作る;殿前の冊を置く位に至り、楽止む。宣徽使が皇帝の再拝を賛し、「万歳」と称し、群臣は位に陪し、揖す。翰林学士四人・大将軍四人が冊を舁ぐ。皇帝が冊を捧げて行き、三たび武を挙げ、冊を授く。これを舁ぎて西階より上殿し、楽作る。太后の座前に置き、楽止む。皇帝は冊の西に面して東に立つ。舎人が丞相を引き当殿に再拝させ、三たび「万歳」と呼ばしめ、剣を解き、西階より上殿し、楽作る;冊を読む位に至り、楽止む。俯伏して跪き冊を読み終え、俯伏して三たび「万歳」と称し、班位に復す。宣徽使が皇帝を引き下殿し、楽作る;殿前の位に至り、楽止む。皇帝は拝し、舞踏し、拝し終え、皇帝を引き西階より上殿せしむ。皇太后の座前の位に至り、俯跪す;詞を致し終え、俯伏して興る。西階より引き下り、殿前の位に至り、拝し、舞踏し、拝し、鞠躬す。侍中が軒に臨み、太后の答を宣して「制有り」と称し、皇帝は再拝す。宣し終え、皇帝を引き上殿し、楽作る;西閣に至り、楽止む。丞相・親王・侍従の文武が班を合わせ、拝を賛し、舞踏し、三たび「万歳」と称すること儀式の如し。丞相が上賀し、侍中が宣答すること儀式の如し。丞相以下出で、楽を挙ぐ;門を出で、楽止む。侍中が「礼畢」を奏す。宣徽が扇を索め、扇合い、簾を下ろす。皇太后起ち、楽を挙ぐ;閣に入り、楽止む。文武官は門外に出で、分かれて班をなして侍従す。兵部・吏部が起居し、金吾の仗が出ること、儀式の如し。閣使が「放仗」を奏すこと、皆皇帝が冊を受ける儀式の如し。

皇后冊立の儀式:当日、北南の臣僚・内外の命婦は端拱殿の幕次に詣でる。皇后は閣に至り、侍中が「中厳」を奏し、命婦の班を引き入れ、東西相向の位に立たしむ。皇帝は軒に臨み、使を命じて冊を発す。使副が冊を押して端拱殿門外の幕次に至る。侍中が外辦を奏す。所司が旨を受け扇を索め、扇上り、麾を挙げ、楽作る;皇后は閣を出て座に昇り、扇開き、簾捲かれ、麾偃ぎ、楽止む。命婦を引き班を合わせて殿に面して起居させ、八拝す。皇后は座を降り、楽作る;殿下の褥位に至り、楽止む。冊を引き入れ、皇后の褥位の前に置く。侍中が宣を伝え、皇后は四拝し、命婦の陪位者皆拝す。読冊官を引き皇后の褥位の前に至らしめ、俯伏して跪き読み終え、皇后は四拝し、陪位者皆拝す。皇后を引き殿に昇らせ、使臣が冊を引き、皇后の座前の冊案に置き、退き、西に向いて侍立す。命婦は当殿に賀を称し、四拝す。班首を引き東階より上殿させ、詞を致し終え、東階より下殿し、位に復し、四拝す。侍中が宣答を奏して「教旨有り」と称し、四拝す。宣答終え、四拝す。班首が上殿して酒を進め、皇后が押冊使副等に酒を賜い終え、侍中が「礼畢」を奏す。旨を受け扇を索め、楽作る、皇后起つ;閣に入り、楽止む。命婦等を分かれて東西の門より引き出づ。

皇太子冊立の儀式:前日の一日前に、幄坐を宣慶殿に設け、文武官の幕次を朝堂に設け、並びに殿庭の板位を設け、太楽令が宮懸を陳し、皆皇帝が冊を受ける儀式の如し。守宮が皇太子の次を朝堂の北に設け、西向;乗黄令が金輅を朝堂門外に陳し、西向;皇太子の儀仗・笳簫・鼓吹等を宣慶門外に陳す;典儀が皇太子の板位を殿の横街の南に設け、東北に近く向かしむ;文武官五品以上の位を楽懸の東西に設く;余の官は常の儀式の如し。当日、門下侍郎が冊を奉じ、中書侍郎が宝綬を奉じ、各々案に置く。令史二人は絳服を着し、対いて案を挙げて立つ。宝案は横街の北に西向、冊案はその北にあり。門下侍郎・中書侍郎は並びに案の後に立つ。侍中が板を以て「中厳」を奏す。皇太子は遠遊冠を戴き、絳紗袍を着し、珪を秉して出づ。太子舎人が引き入れ、板位に就き北面して殿に立つ。東宮官の三師以下皆従い、皇太子の東南に立ち、西向、太子が門に入り、楽作る;位に至り、楽止む。典儀が皇太子の再拝を賛し、在位者皆再拝す。中書令は太子の東北に立ち、西向、門下侍郎が冊案を引き、中書侍郎が冊を取り、進みて中書令に授け、退きて位に復す。伝宣官が「制有り」と称し、皇太子は再拝す。伝宣終え、再拝す。中書令が跪き冊を読み終え、俯伏して興る。皇太子は再拝し、冊を受け、退きて左庶子に授く。中書侍郎が宝を取り、進みて中書令に授く。皇太子は進みて宝を受け、退きて左庶子に授く。中書令以下退き、位に復す。案を舁ぐ者は案を以て退く。典儀が再拝を賛し、皇太子は拝し、在位者皆再拝す。太子舎人が皇太子を引き退かしめ、楽作る;門を出で、楽止む。侍中が「礼畢」を奏す。皇太子は金輅に昇り、左庶子以下が夾侍し、儀仗・鼓吹等は並びに宣慶門外に列し、三師・三少諸宮の臣は金輅の前後に導従し、鐃を鳴らして行き、東宮に還り、宮庭には先んじて仗衛を式の如く設け、宮門に至り、鐃止む。皇太子は金輅を降り、舎人が引き入れ位に就かせ坐し、文武の宮臣は班を序して賀を称す。礼畢。

冊立王妃・公主の儀式:当日、冊立使副および読冊等の官は冊を押して東便門より入り、節を持って前導し殿に至る。冊案を横街の北、やや東に置く。使副等を引き、殿に向かって立ち鞠躬する。侍中が軒前に臨み「制あり」と称し、皆再拝し、鞠躬する。制を宣するを終え、舞踏し、五拝し、冊を引き宣慶門より出る。使副等は儀仗・冊案を押領し、各私第の庁前に赴き、闕に向かって陳列する。伝宣受冊の拝褥を設け、冊案を褥の左に置き、冪蓋を取り去る。使副は案の右に序立する。受冊者は就位して立ち、伝宣が「制あり」と称し、再拝する。制を宣するを終え、冊を舁ぐ人が冊匣を挙げ褥の前に跪き捧げ、読冊者を引き受冊者と共に皆俯伏して跪き、読み終わり、皆俯伏して興る。受冊者は恩を謝し、国王は五拝し、王妃・公主は四拝する。もし冊礼が同日ならば、先に皇太后の冊宝を上し、次に軒前に臨み同制とし、使を遣わして皇后・諸王妃主を冊立し、次に皇太子を冊立する。

皇帝が后を納れる儀式:吉日を選ぶ。当日、后の一族は皆集まる。詰旦、后は私舎を出で、堂に坐す。皇帝は使および媒者を遣わし、牲酒饔餼を以て門に至らしむ。執事者が以て告げ、使および媒者は入り謁し、再拝し、平身して立つ。少頃、拝し、酒を皇后の次および后の父母・宗族・兄弟に進む。酒が遍く行き渡り、再拝する。幣を納れ、詞を致し、再拝するを終え、后の一族は皆坐す。惕隠夫人が四拝し、車に就くことを請う。后は父母・伯叔父母・兄に辞し、各四拝す。宗族の長者は皆再拝す。皇后が車に昇り、父母は后に酒を飲ませ、戒詞を致し、使者・媒者・送者に遍く及ぶ。軔を発し、伯叔父母・兄は初めの如く后に酒を飲ます。教坊が道を遮り祝を賛し、后は命じて物を賜う。后の一族は追拝し、酒を進め、遂に行く。将に宮門に至らんとするに、宰相が勅を伝え、皇后に酒を賜い、送者に遍く及ぶ。既に至り、惕隠が皇族を率いて奉迎し、再拝する。皇后の車は便殿の東南七十歩に至りて止まり、惕隠夫人が車を降りることを請う。銀罌を負い、縢を捧げ、黄道を行く。后の一人が羔裘を張りて襲うが如くし、前の一婦人が鏡を捧げて却行す。鞍を道に置き、后は其の上を過ぎ、乃ち神主の室に詣で三拝し、南北に向かって各一拝し、酒を酹ぐ。謁者に向かって一拝す。起居を終え、再拝する。次に舅姑の御容に詣で拝し、酒を奠む。皇族の諸婦の中より子孫に宜しき者を選び、之に再拝し、罌・縢を授く。又諸帝の御容に詣で拝し、酒を奠む。神は襲衣・珠玉・珮飾を賜い、拝して受け服す。后の姉若しくは妹・陪拝者に各物を賜う。皇族の迎える者・后の一族の送る者に遍く酒を賜い、皆相偶んで飲み終わり、后は別殿に坐し、后を送る者は次に退き食す。媒者が旨を伝え、后を送る者を命じて殿の北に列せしむ。皇帝が御坐に即くを俟ち、皇族の尊者一人を選びて奥に当たり坐し、婚礼を主とす。執事者を命じて往来し后の一族に辞を致し、后の一族の長を引きて后を送る者を率い昇らしめ、御坐に当たり、皆再拝す。又一拝し、少しく進み、付けて后を送るの詞を奏す。退きて位に復し、再拝す。后の一族の長および后を送る者は当奥者に向かって三拝し、南北に向かって各一拝し、謁者に向かって一拝す。后の一族の長は跪きて「聖躬万福」と問い、再拝す。復た后を送るの詞を奏し、又再拝す。当奥者と媒者が酒を行すること三周し、后を送る者に命じて再拝せしめ、皆坐し、宴を終う。翌日、皇帝は晨興し、先帝の御容に詣で拝し、酒を奠むを終え、復た殿に御し、后の一族および群臣を宴し、皇族・后の一族は初めの如く偶飲し、百戯・角抵・戯馬を以て勝を較べ楽と為す。又翌日、皇帝は殿に御し、后の一族および贐を送る者を賜い、各差有り。賜を受くる者は再拝し、酒を進め、再拝す。皇帝は別殿に御し、有司が皇后の服飾の籍を進む。酒五行し、后を送る者が辞するを終え、皇族は后の一族に礼物を献じ、后の一族は礼物を以て当奥者に謝す。礼畢。

公主が下嫁する儀式:公主の諸父の中より一人を選びて婚主と為し、凡そ当奥者・媒者が詞を致す儀式、幣を納れるより礼成するまで、大略は后を納れる儀式の如し。吉日を選び、詰旦、媒者は尚主の家を促して宮に詣でしむ。皇帝・皇后が便殿に御するを俟ち、其の族を率いて入見す。酒を進むを終え、皇族と尚主の族とを命じて相偶飲せしむ。翌日、尚主の家は公主および婿を以て其の族を率いて入見し、皇帝・皇后に宴を致す。贐を送る者に礼物を献ずるを終え、朝辞す。公主に青幰車二を賜い、螭頭・蓋部は皆銀を以て飾り、駱駝を駕す。送終車一を賜い、車楼は純錦、銀螭、鐸を懸け、後に大氈を垂れ、牛を駕し、羊一を載せ、之を祭羊と謂い、送終の具に擬し、屍を履う儀物に至るまで咸在す。其の婿に朝服・四時の襲衣・鞍馬を賜い、凡そ須うる所備はらざる無し。皇族一人を選び、其の家に送り至らしむ。

親王の女で公主に封ぜられる者の婚礼儀式:此れに倣い、親疏を以て差降す。