◎禮二十一(賓禮三)○朝儀班序百官轉對百官相見儀製
開宝六年九月、詔して曰く、「周の宗盟は、異姓を後とす。此れ先王の九族を睦まじくし万邦を和する所以なり。晋王は親賢二つ無く、位望倶に崇し。方に夾輔の功を資けんとし、三事の列に先んぜしむ。宜しく宰相の上に位すべし」と。九年十一月、詔して斉王廷美・武功郡王徳昭を宰相の上に位せしむ。
百官の転対。建隆より詔して内殿起居の日、百官をして以て次第に転対せしめ、二人を以て限る。其の封章は閣門に於いて通進し、復た鞠躬して自ら奏し、宣徽使は承旨を以て宣答し、拝舞して出づ、閣門儀制と為して著す。
治平中、御史台に命ず、毎に起居の日に遇い、百官をして転対せしむ。御史台言う、「旧制、起居の日、両省及び文班の秩高き者二員を輪して転対す。若し両省官に学士・待制を充つる有れば、則ち枢密班に綴じて起居し、内朝の臣僚は与からず。」と。尋いで詔す、転対の日に遇い、二員を増す。
熙寧初、閣門言う、「旧制、中書省・枢密院の奏事退く、再び三班を引く、假日は則ち両班、或いは再び後殿に御して引対し、多く午刻に及び、経筵を開くに遇えば、即ち申末に至り、久しく聖躬を労するを恐る。請う、経筵の日に遇い、二府の奏事を除く外、止め一班を引き、或いは急奏及び言事官の対を請う有れば即ち旨を取り、経筵を罷むる日の仍り旧に俟たんことを。」と。又言う、「假日に崇政殿に御し、毎に辰時に遇えば、則ち班を隔てて延和殿に過ぎ再び引き、進食を待たず、巳刻に至り班を隔てて旨を取り、尚お引対を許す。請う自今より班を隔てて延和殿に過ぎ、已に進食を俟ち再び引く。寒暑・大風雨雪に遇えば即ち令して次日に引対せしめんことを。」と。詔す、「自今より外任を授くる者をして転対を令し訖り朝辞せしむることを許す。」と。監察御史裏行張戩・程顥言う、「毎に奏事せんと欲すれば、必ず朝旨を俟つ、或いは朝政に闕有り及び外事を聞くも而して機速にして時を後れれば、則ち已に及ぶ所無し、況んや往復して報を俟つは、必ず中書に由る、万一事政府に幹すれば、則ち或いは阻格を致す。諫官の例に依い、閣門に牒して対を求め、或いは急奏有れば、即ち越次して登対するを許し、庶幾くは事に遇いて告げ入るるに、時を失うの憂い無からんことを。」と。又以て編修閣門儀制所の言う所に依い、三衙に急奏有れば、後殿に於いて登対するを許し、若し別に奏陳有れば、則ち閣門に報ずること常制の如く、或いは假日に崇政殿に御すれば、則ち已に旨を得たる対班の後に続いて引き、且つ両制以上の同班奏事を許す。
元豊中、詔す、「尚書侍郎は郎官一員と同に奏事し、郎中・員外郎は番次之に随い、独り留身するを許さず。侍郎以下も、亦た独り請うて奏事するを許さず。其の左右選は尚書の通領せざる者は、侍郎以上の郎官の自ら随うを聴す。秘書・殿中省・諸寺監の長官は尚書に視、貳丞以下は侍郎に視よ。」と。又詔す、「三省・枢密院の独班奏事の日は、三班を過ぐるを得ず。若し三省俱に独班なれば、則ち枢密院当に請うて奏事すべし。其の見任官召対訖るは、次日即ち朝辞して任に回り旨を聴く。」と。
元祐中、宰臣呂大防言う、「昨垂簾聴政、惟だ台諫を許して二人同に対せしむ、故に正しからざるの言入るるを得ず。今陛下初めて群臣に見え、対を請う者は必ず衆し。既に人人進むを得れば、則ち善悪相雑じ、故に採納に於いて尤も難し。」と。帝曰く、「人君は納諫を以て上と為す、然れども邪正は則ち弁ぜざるべからず。」と。遂に詔す、上殿班当直牒及び帥臣・国信使副は、元豊八年以前の儀制に依うるを許す。
紹聖初、臣僚言う、「文徳殿の視朝に官を輪して転対するは、蓋し唐制を襲う、故に祖宗以来、毎に転対に遇い、侍従の臣も亦た皆之に与る。元祐間、言者に因り侍従官の転対を免じ、続いて詔して職事官権侍郎以上並びに免ず、此より転対は止む卿・監・郎官のみ。請う自今より視朝転対は元豊以前の条制に依わんことを。」と。又詔す、「自今より三省・枢密院は在京の文臣開封府推判官・武臣横行使副、在外の文臣諸路監司藩郡知州・武臣知州軍已上を進擬し、旨を取り召対せよ。」と。臣僚言う、「毎に職事に縁り対を請うも、次を待つこと旬日、急奏に遇う有れば、深く事を失うを恐る。請う自今より後は六曹・開封の例に依い、先ず次に班を挑して上殿するを許し、仍って班を隔てず。」と。又言う、「諸路監司は、朝廷の選ぶ所、以て法令を推行し、風俗を省問す、朝辞の日、当に上殿せしむべし。」と。六曹尚書に職事奏陳有れば、独員の上殿を許す。其の群臣の対を請うは、仮休に遇うも、特に関殿に御して聴納す。既に又詔す、「応に節鎮郡守は往には陛辞を令し、帰には登対を許す、独り人材を審観するのみならず、亦た以て外任を重んずるなり。監司の対を免するを許さざる条の下に、増入して節鎮郡守此に依わしむべし。」と。
翰林学士承旨陶穀等奏す。
両省官は除授・仮使出入し、並びに宰相に参し、起居郎以下は同舎人に参す。五品以上の官は、途に遇えば、馬を斂めて側に立ち、其の過ぐるを須つ。常侍以下は三公・三師・尚書令に遇えば、引避す。其の僕射に値うれば、馬を斂めて側に立つ。御史大夫・中丞は皆分路して行く。起居郎以下は僕射を避け、大夫に遇えば、馬を斂めて側に立ち、中丞に遇えば、分路す。尚書丞郎・郎中・員外は並びに三師・三公・令・僕に参し、郎中・員外は左右丞・本行尚書・侍郎及び本轄左右司郎中・員外を兼ねて参す。御史大夫以下は三師・三公・尚書令に参し、中丞は大夫を兼ねて参し、知雑事は中丞に参し、三院御史は知雑及び本院の長を兼ねて参す。大夫は尚書令以上を避け、僕射に遇えば、馬を斂めて側に立ちて避く。大夫は尚書丞郎・両省官諸司三品以上・金吾大将軍・統軍上将軍に遇えば、皆分路す。余の官は中丞に遇えば、悉く引避す。知雑は中丞を兼ねて避け、左右丞に遇えば馬を斂めて側に立ち、余は皆分路す。郎中及び少卿監・大将軍以下は、皆知雑を避く。三院同行は、知雑の例の如し。少卿監は並びに本司長官に参し、丞は少卿に参す。諸司三品は途にて僕射に遇えば、皆引避す。諸衛大将軍は本衛上将軍に参す。東宮官は隔品に参す。凡そ参する者、若し途に遇えば、皆避く。
公参の礼は、堂上に列拝し、位高く参を受くる者は之に答う。四赤県令は初めて尹に見え、庭に趨り、拝を受けた後は客礼の如くに庁に昇る。内客省使は宰相・枢密使に謁するに客礼を以てし、閣門使以上は列拝し、皆答え、客省副使より通事舎人・諸司使・枢密承旨には答えず。枢密使副・宣徽使より皆其の礼を差降し、供奉官・殿直・教坊使副・辞令官・伎術官は並びに庭に趨り、倨して受く。諸司副使は大使に参し、通事舎人は閣門使に参し、防禦・団練・刺史は本道節帥に謁し、節度・防禦・団練副使は本使に謁し、並びに軍容を具えて庭に趨り、客礼を以て延べる。少尹・幕府は本院長官に悉く拝す。防禦・団練判官は本道節帥に謁し、並びに庭に趨る。上佐・州県官は宰相・枢密使及び本属長官に見え、並びに庭に拝す(天長・雄武等軍使は宰相・枢密に見ゆるも亦之を知る)。本府賓幕官及び曹掾に参し、県簿・尉は令に参し、皆拝す。王府官は親王に見ゆるに賓職の使長に見ゆるが如くし、府県官で三館職を兼ぬる者は大尹に見ゆるに同じ。赤県令・六品以下で未だ参官せざる者は、宰相・枢密及び本司長官に見え、並びに階上に拝す。流外は流内品官に見え、並びに庭に趨る。
諸司で相統摂せざるは、皆移牒と称す。分路する者は籠街及び中道を占むることを得ず、秩序に依りて以て左右を分つ。駅舎に遇えば、相統摂せず及び名位懸隔するは、先に至る者之に居る。台省官で官嗬止を通ずべき者は、旧式の如し。文武官は仮借呼称を以て朝制を紊ることを得ず。路を避くべき者は、若し宣召を受け及び捕逐する所有れば、横度を許す。
また令す。「諸司使・副使・通事舎人は宰相・枢密使に見え、階を昇り、姓を連ねて名を通し展拝し、答拝せず。其の枢密副使・参知政事・宣徽使に見ゆるは、客礼を以て展拝す」と。
太平興国以後、また京朝官で令録を知る者の、本使州長吏に見ゆるに客礼を以てし、三司判官・推官・主判官の本使に見ゆるは郎中・員外の尚書丞郎に見ゆるの儀の如くせしむる制を定む。
咸平中、また詔す。開封府左右軍巡使・京官で司録及び諸曹参軍を知る者が畿県に到り京尹に見ゆるは、並びに庭に趨り拝を設けしむ。六年、翰林学士梁顥等に命じて閣門儀制を詳定せしめ、六巻を成し、因りて上言す。「三司副使の序班・朝服は比品素より定列無し、至道中、筵会は知制誥の後・郎中の前に在り。今請う諸司・少卿監に同じくし、班位を上にす。官給諫・卿監に至る者は、自ら本品の如くし、朝会大宴は判使に随い長春殿に赴き起居引駕す。其の朝会引駕は前殿に至り、諸司使と同退す」と。
大中祥符五年(1012年)、再び翰林学士李宗諤らに命じて儀制を詳定せしむ:文武の百官、宰相・枢密使・参知政事に遇うときは、並びに避く。起居郎以下、給事中・中書舎人以上に遇うときは、馬を斂む。御史大夫、東宮三師・尚書丞郎・両省侍郎に遇うときは、路を分けて行く。中丞、三師・三少・太常卿・金吾上将軍に遇うときは、並びに路を分けて行く。知雑御史、尚書侍郎・諸司三品・金吾大将軍・統軍・諸衛上将軍に遇うときは、路を分けて行く。三院(御史台三院)同行の場合は知雑の例の如く、同行せざる場合は、左右丞に遇えば則ち避く。尚書丞郎・郎中・員外郎、三師・三公・尚書令に遇うときは、則ち避く。郎中・員外郎、丞郎に遇うときは、則ち避く。太常博士以下の朝官、本司長官・三師・三公・僕射・尚書丞郎・大夫・中丞・知雑御史に遇うときは、並びに避く。権知・権判の者は避かず、両省給舎以上に遇うときは、馬を斂む。京官、丞郎・給舎・大卿監・祭酒以上及び本寺少監卿・司業に遇うときは、並びに避く。諸軍衛大将軍以下、上将軍・統軍に遇うときも、亦避く。詹事、上台官に遇うときは、卿監の例の如し。庶子・少詹事より太子僕に至るまで、東宮三師・三少に遇うときは、並びに避く。上台官に遇うときは、少卿監の例の如し。中允以下、東宮三師・三少に遇うときは、並びに避く。賓客・詹事に遇うときは、馬を斂む。上台官に遇うときは、太常博士の例の如し。応に尚書を避くべき者は、並びに三司使を避く。其の権知開封府は本官の品に依りて避く。其の台省官、避くべからずと雖も、職統臨に在る者は、並びに避く。武班・内職、並びに此の品に依る。