元史

志第五十: 刑法一

古より天下を有する者は、聖帝明王といえども、刑法を去りて以て治めんとすること能わず。是の故にみちびくに徳義を以てし、而して民従わざれば、則ち必ず律するに法を以てす。法復た違うに及んでは、則ち刑辟を施すこと、誠に已むを得ざる者有り。是を以て先王刑を制するは、威を立てんが為に非ず、乃ち治を輔くる所以なり。故に書に曰く、「士、百姓を刑の中に制し、以て祗徳を教う」と。後世専ら務むるに黷刑任法を以て治とする者は、本末軽重の義に昧きこと無きか。歴代の得失は、諸史を考うれば見ゆる已に。

元興り、其の初め法守有ること未だし。百司獄訟を断理するに、金律を用いるをしたがい、頗る厳刻をやぶる。世祖宋を平らげ、疆理混一するに及び、是れより繁苛を簡除し、始めて新律を定め、之を有司に頒ち、号して至元新格と曰う。仁宗の時、又格例条画に風紀に関する者有りて、類を集めて書を成し、号して風憲宏綱と曰う。英宗の時に至り、復た宰執儒臣を命じ前書を取りて加減損益せしむ。書成り、号して大元通制と曰う。其の書の大綱に三有り。一に詔制と曰い、二に条格と曰い、三に断例と曰う。凡そ詔制は条九十有四、条格は条一千一百五十有一、断例は条七百十有七、大概世祖以来の法制事例を纂集するのみ。其の五刑の目は、凡そ七下より五十七に至るを笞刑と謂い、凡そ六十七より一百七に至るを杖刑と謂う。其の徒法は、年数杖数、相附麗して加減と為し、塩徒盗賊は既に決して而又鐐す。流は則ち南人を遼陽迤北の地に遷し、北人を南方湖広の郷に遷す。死刑は則ち斬有りて絞無く、悪逆の極まる者は、又陵遅処死の法有り。

蓋し古は墨・劓・剕・宮・大辟を以て五刑と為し、後世肉刑を除き、乃ち笞・杖・徒・流・死を以て五刑の数を備う。元之に因り、更に軽典を用う。蓋し亦仁なり。世祖宰臣に謂いて曰く、「朕或いは怒りて、罪有る者をして汝に殺さしむ。汝殺すこと勿れ。必ず一二日を遅回して乃ち覆奏せよ」と。斯の言や、古の仁君と雖も、何を以て之に過ぎん。自後継体の君は、惟だ刑をおもんぱかり、凡そ郡国に疑獄有れば、必ず官を遣わして覆讞せしめて軽きに従い、死罪審録して冤無き者も、亦必ず報を待ちて然る後に刑を加う。而して大徳の間、王約復た上言して曰く、「国朝の制、笞杖十減じて七と為す。今の杖一百の者は、宜しく九十七に止むべし。当に又十を加うべからず」と。此れ其の君臣の間、唯だ軽典を尚ぶことを知る。百年の間、天下乂寧たり。亦た豈に偶然にして致さんや。

然れども其の弊や、南北異制にして事類繁瑣、情を挟むの吏は文法を舞弄し、出入比附し、譎を用いて私を行い、而して兇頑不法の徒は、又数たび赦宥を以て免るることをたり。西僧の歳に仏事を作すに至りては、或いは恣意に囚をゆるし、以て其の奸宄をはかり、善良なる者をして喑啞として恨みを飲ましむ。識者は之を病む。然らば則ち元の刑法、其の得る所は仁厚に在り、其の失う所は緩弛にしてとがめを知らざるに在り。今其の実を按じ、条列して次第し、後世以て其の得失を考うる有らしむ。刑法志を作す。

名例

五刑

笞刑:

七下、十七、二十七、三十七、四十七、五十七。

杖刑:

六十七、七十七、八十七、九十七、一百七。

徒刑:

一年、杖六十七。一年半、杖七十七。二年、杖八十七。二年半、杖九十七。三年、杖一百七。

流刑:

遼陽、湖廣、迤北。

死刑:

斬首、凌遅処死。

五服

斬衰:三年。

子が父のため、婦が夫の父のためなど。

斉衰:三年、杖期、期、五月、三月。

子が母のため、婦が夫の母のためなど。

大功:九月、長殤九月、中殤七月。

同堂兄弟のため、人に嫁した姑・姉妹のためなど。

小功:五月、殤。

伯叔祖父母のため、再従兄弟のためなど。

緦麻:三月、殤。

族兄弟のため、族曾祖父母のためなど。

十悪

謀反:

国家の社稷を危うくすることを謀るを謂う。

謀大逆:

宗廟・山陵及び宮闕を毀ち損なうことを謀るを謂う。

謀叛:

国に背き偽朝に従うことを謀るを謂う。

悪逆:

祖父母・父母を殴打し、及び謀殺し、伯叔父母・姑・兄・姉・外祖父母・夫・夫の祖父母・父母を殺す者を謂う。

不道:

一家において死罪に当たらぬ者三人を殺し、及び人を支解し、蠱毒を造り畜え、魘魅を行うを謂う。

大不敬:

大祀の神御の物・乗輿の服御物を盗むこと;御宝を盗み及び偽造すること;御薬を合わせ調合するに、誤って本方の如くせず、及び封題を誤ること;若し御膳を造るに、誤って食禁に犯すこと;御幸の舟船、誤って牢固ならざること;乗輿を指斥し、情理切害なること、及び制使に対し捍ぎて、人臣の礼無きことを謂う。

不孝:

祖父母・父母を告言し詛詈し、及び祖父母・父母の存するに、別籍異財し、若しくは供養に闕有り;父母の喪に居り、身自ら嫁娶し、若しくは楽を作し服を釈ぎ吉に従う;祖父母・父母の喪を聞き、匿して挙哀せず;祖父母・父母の死を詐称するを謂う。

不睦:

謀殺及び緦麻以上の親族を売ること、夫を毆打・告訴すること、大功以上の尊長・小功の尊属を毆打・告訴することを謂う。

不義:

本属の府主・刺史・県令及び現在受業中の師を殺すこと、吏卒が本部の五品以上の官長を殺すこと、並びに夫の喪を聞いて哀悼を表さず隠し、若しくは音楽を奏し喪服を脱ぎ吉服に従い、及び改嫁することを謂う。

内乱:

小功以上の親族・父祖の妾と姦通し、及びこれと和することを謂う。

八議

議親:

皇帝の袒免以上の親族、及び太皇太后・皇太后の緦麻以上の親族、皇后の小功以上の親族を謂う。

議故:

故旧を謂う。

議賢:

大なる德行ある者を謂う。

議能:

大なる才業ある者を謂う。

議功:

大なる功勲あるを謂う。

議貴:

職事官三品以上、散官二品以上、及び爵一品の者を謂う。

議勤:

大なる勤労あるを謂う。

議賓:

先代の後を承け、国賓たる者を謂う。

贖刑附

諸々の牧民の官、公罪の軽き者は、罰贖を許す。

諸々の職官、夜に犯す者は、贖う。

諸々の年老いて七十以上、年幼く十五以下、杖責に堪えざる者は、贖う。

諸々の罪人、癃篤・残疾にして科決に妨げある者は、贖う。

諸々の宿衞を掌る者は、三日に一度直を更え、四門の鑰を掌り、昏に閉じ晨に啓き、敢えて慎まざることなからしむ。諸々の事を言わんと欲する人、闌入して宮殿に入り、呼びて上聞を冀う者は、杖一百七、元の籍に発す。諸々の刀を擅に帯びて闌入し殿庭に入る者は、杖八十七、遠くに流す。諸々の皇城の角楼に登り、因って盗みを為す者は、死を処す。諸々の禁衞に闌入し、金玉宝器を盗む者は、死を処す。諸々の禁苑に輒入し、官の獣を盗み殺す者は、首たる者は杖八十七、徒二年、従たる者は一等を減じ、並びに字を刺す;知見して首せざる者は、笞四十七;門衞を掌る者、財を受け縱放する者は、五十七;鋪に坐し守把の軍人、訶問せざる者は、二十七。諸々の漢人・南人、宿衞士に投充するを、総宿衞官輒ちこれを収納するは、並びに罪に坐す。諸々の大都・上都の諸城門、夜に急務ありて出入を須うる者は、官を遣わして夜行の象牙圓符及び織成の聖旨を以て門を啓く、門尉辯驗明白にして、乃ち啓くを許す。牙符有りと雖も織成の聖旨無き者は、何人を以てするも、並びに啓くこと勿れ、違う者は死を処す。

職制〔上〕

諸官府の印章は、長官がこれを掌収し、次官がこれを封じ、事故あるときは直ちに牒を以て次官に発し、その下の者に順次封じさせ、その私人に付してはならない。諸郡県の城門の鎖鑰は、全て有司がこれを掌る。諸有司は、凡そ薦挙・刑名・出納等の文書は、事故ある場合を除き、全て円署して行わねばならない。諸職官が任に到る時、上司より百里以内の者は公参し、百里以外の者は免ずる。上司がみだりに理に非ざる徴会を行い、公務を稽失せしむることは、これを禁ずる。諸内外の百司が呈署する文書は、全て下より上へ論定して後に行わねばならない。諸省府以下の百司は、凡そ公務を行うに当たり、朱銷簿を置き、按治官が時を以てこれを考課する。諸職官が公坐する時、同職の者は先に任に到った者を上とし、みだりに次を越えて坐する者は、これを正す。諸有司の公事で、各官が連銜してその上司に申禀するものは、皆自らその名を書く。事故あるときは、対読の首領官に代書させ、その故を名下に具述する。曹吏がみだりにその名を代書する者は、これを罪する。諸職官が交代を承け、除目を聴く所は、便に従い、解由に具載する。私に都に赴くことは、これを禁ずる。諸有司の案牘・籍帳は、編次して架閣に収める。各路では、提控案牘兼架閣庫官が経歴・知事と共にこれを掌る。散府・州・県では、知事・提控案牘・都吏目・典史がこれを掌る。任満の際は相沿って交割し、敢えて慎まざることを許さない。諸枢密院・行省の文巻は、軍数及び辺関の兵機は考閲に在らざるを除き、余は皆監察御史に従ってこれを考閲する。諸職官が上司より他の委任を受け、その治める所に官が欠けるときは、回申することを許す。擅に首領官吏に摂事させてはならない。諸職官が官物を押運して都に赴く時、常に差さざるものを除き、余は皆籍を置いて輪差する。私に徇って均しからざる者は、その上司を罪する。諸吏員の遷調に当たり、廉訪司の書吏・奏差は道を避け、路・府・州・県の吏は貫を避ける。諸有司が印信を遺失し、直ちに尋ね獲たる者は、俸を一月罰す。追尋して獲ざる者は、礼部に具申して別に鋳させる。元の掌印官は解職して罪に坐し、元の印を獲ざれば、由を与えて求敍することを得ず。諸辺関の文字を毀匿する者は、流刑に処す。諸蒙古人が官に居て法を犯し、罪を論定するに、必ず蒙古官を選んでこれを断じ、行杖するもまた同じ。諸四怯薛及び諸王・駙馬・蒙古・色目の人、姦盗詐偽を犯す者は、大宗正府に従ってこれを治める。諸親女を以て当路の権貴に献じ、進用を求めて既に得たる者は、受けたる命を追奪し、なおその家を没収する。諸官吏が在任中、親戚故旧及び礼応に追往すべき人と追往するは聴す。余は皆これを禁ずる。

諸職官が任地に到着し、直ちに管轄する部下から拝謁の際の贈り物を受ける者は、賄賂を受け取った罪より一等を減じて論ずる。諸職官が管轄する民の事を処理した後、感謝の意を表す食用の物品を受ける者は、笞二十七回、過失として記録する。諸上司及び出使官が、出張先でその宴饗や饋贈を受ける者は、枉法でない罪の二等を減じたものに準じて論じ、通過するだけで受ける者はそれぞれ一等を減ずる。これを御史台が監察する。諸職官及び科挙合格者などの出身者が、事に因って財を受け取り枉法を行った者は、官籍から除名し再任用しない。枉法でない者は、三年間の成績下位とする。再犯の者は任用せず、俸禄のない者は一等を減ずる。至元鈔を基準として、枉法の場合:一貫から十貫までは笞四十七回、一貫に満たない者は情状に応じて罪を断じ、定例により除名する。十貫以上から二十貫までは五十七回。二十貫以上から五十貫までは杖七十七回。〔五十貫以上から一百貫までは八十七回〕。一百貫以上は一百七回。枉法でない場合:一貫から二十貫までは笞四十七回、本来の等級で任用する。一貫に満たない者は情状に応じて罪を断じ、現職を解き、別途に官職を求める。二十貫以上から五十貫までは五十七回、辺境遠方の一任期を注記する。五十貫以上から一百貫までは杖六十七回、一等を降格する。一百貫以上から一百五十貫までは七十七回、二等を降格する。一百五十貫以上から二百貫までは八十七回、三等を降格する。二百貫以上から三百貫までは九十七回、四等を降格する。三百貫以上は一百七回、除名し任用しない。諸内外の官庁の官吏が、賄賂を受け取って悔い改め自首し、全てを尽くして虚偽がなければ免罪とする。尽くさず虚偽があれば、尽くさなかった賄賂の分のみを処罰する。もし他人が告発しようとしていることを知って自首し、または賄賂を元の持ち主に返還した者は、いずれも罪を二等減ずる。他の場所で事が発覚したと聞き知って自首する者は、その日程を計算して知らなかったとしても、他人が告発しようとしていることを知って自首したものと論ずる。偽名で代わりに自首する者は聞き入れない。犯人が実際に病気や死亡などの事情がある場合は、親族による代わり自首を許す。御史台の官吏が賄賂を受けた場合は、自首を認めて減免する範囲に含まれない。官庁が他人の自首・告発を受けて処理する者を罪とする。諸職官が有罪の人を脅迫して賄賂を求め、まだ財を得ていない者は、笞二十七回。諸官吏の賄賂を告発する場合、実際に受け取った者がいる場合、仲介人に隠されて官吏が当初知らなかった場合、官吏が既に知っていながら一旦仲介人の家に預け、事が終わってから受け取った場合、全く言及しなかったのに故意に金品を他人の家に置き、仲介と称して人を誣告する場合があり、いずれも金品の所在に基づいて処罰し、金品を渡した者も共に処罰する。諸職官が賄賂・私利の罪を犯し、罪状が明白な者は、停職して審理を待つ。諸奴隷・賤民の身分から官となった者が、賄賂の罪を犯した場合は、除名する。諸職官が賄賂の罪を犯し、生前に賄賂の状況が明白であれば、死後でもなお家族に賄賂の納入を求める。諸官吏が賄賂の罪を犯し、恩赦で赦免されたり、自首して免罪となった場合、賄賂を渡した者(過錢人)は他人に因って罪を得たのであり、処罰しない。諸官吏の賄賂に関する罰没は、御史台の官が審理したものは御史台に帰属し、中書省などの官が審理したものは省に帰属する。諸職官が賄賂の罪を犯し、罪状が既に明白であるのに、逆に審問官を誣告する者は、判決後もなお流刑に処する。諸官吏の家族が賄賂を受けた場合は、官吏の法より二等を減じて処罰する。官吏が当初知らず、知ると直ちに自首した場合は、官吏と家族ともに免罪とする。直ちに自首しなければ、官吏は家族の法より二等を減じて処罰し、家族は本法により処罰する。もし官吏が知情し、故意に家族に財を受け取らせた場合は、官吏は本法により処罰し、家族は処罰を免れる。官吏が実際に知らなかった場合は、家族のみを処罰する。諸職官が任命を受けてまだ就任せず、公務の差遣中に賄賂の罪を犯した者は、現任と同様に論ずる。辺境遠方への転任官で、既に赴任したがまだ任命文書(文憑)を受け取っていない者が賄賂の罪を犯した場合も同様とする。吏員がまだ正式な官職に昇進(出職)していない時に賄賂を受け、昇進後に事が発覚した場合は、受けた官職を罷免する。諸銭穀を扱う官吏が賄賂を受け、枉法でない場合は、賄賂の額のみを計って罪を論じ、成績順位(殿年)による任用順序の処分は行わない。諸職官が賄賂を受け、事が発覚したと聞き知り、持ち主に返還した場合は、他人が告発しようとしていることを知って自首したものと論じ、二等を減じて科刑する。枉法の場合は以前の官職より三等を降格して任用し、枉法でない場合は現職を解き別途に任用する。諸職官が官銭を侵用した者は、枉法の罪に論じ、たとえ恩赦にあっても、なお除名し任用しない。諸職官が在任中に賄賂の罪を犯し、審問を受け賄賂の状況が既に明白であるのに病気と称する者は、その職を停めて対審に応じさせる。諸職官が連れて行った親族や従者(傔從)が、管轄する者から財を受け取り、自分に入れなかった賄賂については、恩赦にあえば官職に復帰させる。諸地方官(外任牧守)が賄賂を受け取り、審問がほぼ完了する頃に、近臣が奏上して朝廷に召し入れた場合は、元の審問官に引き渡して処理させる。諸職官が賄賂の罪を犯して逃亡した者は、獄が成った(有罪が確定した)ものと同様とする。諸職官が賄賂の罪を犯し、父母の喪(丁憂)に服している場合は、喪が明ける日(終制日)に究明審問する。軍官で喪に服さない者は、喪明けの制限に含まれない。諸職官が賄賂の罪を犯し、既に自白して恩赦にあった者は、罪を免じて賄賂を徴収し、罷免・降格は条規の通りとする。まだ自白していない者は論じない。諸職官が賄賂を受け、すぐに悔い改めて持ち主に返還した場合、その持ち主がなお執拗に告発しても論じない。諸職官が財を受け取って他人の請託を行う者は、賄賂の額に応じて罪を論ずる。諸下級吏員(小吏)が賄賂の罪を犯した場合は、いずれも罪を断じて除名する。諸庫子などの職務で、既に出身資格(官への昇進資格)があり、追加の禄米(添給祿米)がない者は、下級吏員の賄賂罪と同様には論じない。諸掾吏で出身資格により流内官に入るべき者、または職官から転補された者が、賄賂の罪を犯した場合は、いずれも吏員と同様に処罰して除名する。府・州・県の首領官で朝廷の任命(朝命)を受けていない者は、吏員と同様とする。諸吏員が賄賂を受け取っても真犯(故意の枉法)でない者は、除名しない。

諸流外官(下級吏員)が越権して民の訴訟(民詞)を受ける者は、笞一十七回、首領官は二十七回、過失として記録する。諸民を治める官(臨民官)が、職田のない州県において、虚偽にその収入を民から徴収した者は、罪を断じて解職し、過失として記録する。諸職官が頻繁に茶屋・酒屋・市場や、娼妓・芸人の家に入る者は、罪を断じて罷免する。諸監臨官が私的に弓手を役使した者は、笞二十七回、三名以上は一等を加える。弓手の馬を占拠して騎乗した者は、笞一十七回、いずれも過失として名を記録する。管轄する官吏が軽々しくこれに応じた者は、それぞれ一等を減ずる。諸内外の官吏が病気で百日を満たした者は、欠員(作闕)とし、一年後に官職に就く。諸職官が二つの罪を連続して犯し、軽い罪は既に判決を受け、重い罪が後に発覚した場合は、罪は既に判決されたものに従い、成績順位の降格(殿降)は後に発覚した罪に従う。諸過失があり審問を受け、死を偽って罪を逃れようとする者は、杖六十七回、官職にある者は罷免し任用せず、賄賂が多い者は重い方の罪に従って論ずる。諸行中書省以下の大小の官庁の長官が、理不尽にその首領官を折辱することを禁ずる。首領官に過失があれば、上司に申し出ることを許し、勝手に審問してはならない。長官の処決が公正でなく、首領官が再審を執拗に求めても従わない場合は、上司に直接申し出ることを許す。諸随朝官が無故に公務の集会(公聚)に参加しない者は、罪に坐して選抜を待つ。

諸職官が既に宣命・勅命を受けた後、任地が遠く官位が卑しいことを理由に、敢えて故(理由)を称して赴任しない者は、受けた任命を剥奪し、田畑を耕させる。あるいは在任中に詐って病気と称して去る者は、三年後に二等を降格して任用し、その同僚が私情に従って文書を与えた者は、一等を降格して任用する。 諸受命職官で、赴任期限が既に過ぎた場合、あるいは弁明・証拠調べ・事務監査・喪葬・疾病・公私の諸用務があり、妨げられて任地に赴けない者は、始末を詳しく記して本処の官司に自ら申し出ることを許し、保証・審査の上で証明書を与えて再任用し、かつ元の注記された地方に任ずる。官司が保証・審査を虚偽に行った者は、ともにその罪に連座する。 諸除授を受けた官員で、赴任順番がまだ及んでいないのに、勝手に先に任所に居住し前任者の交代を待つ者は、本管上司がこれを究明する。 諸各衙門が、聴除(任命待ち)及び罷閑(無禄で閑職)の私的な者を差遣することを、禁ずる。

諸職官が親の死に奔喪(葬儀に駆けつける)しない者は、杖六十七、先の官職より二等を降格し、雑職として任用する。喪が終わらないうちに官に赴く者は、笞四十七、一等を降格し、喪が終わる日に任用する。もし罪があって詐って親の喪と称する者は、杖八十七、除名して任用しない。親が久しく没しているのに初めて死んだと称する者は、笞五十七、現任を解き、雑職として任用する。凡そ父母の憂いに服さない者は、罪は奔喪しない者と同じとする。 諸官吏が私罪で逮捕された場合、自白したか未だ自白していないかを問わず、父母の大喪(死去)に遭った者は、その奔赴して憂いに服することを聴し、喪が終わる日に追及・審問する。公罪の場合はともに哀れんで許す。 諸職官で父母が亡くなり、喪を隠して宴楽にふける者、国哀(皇帝の喪など)に遇い、私宅で音楽を設ける者は、ともに罷免して任用しない。諸外任官員が謁告(休暇申請)する場合、仮(休暇)の事由があるべきで、曹状(部署の文書)を具えて所属に報告し、なお籍を置いてこれを記す。事由を偽る者は、風憲官(監察官)が糾弾して罪する。諸官吏が祖父母・父母を改葬する場合、二十日の給假を与え、かつ馬での行程日数(一日七十里)を除き、期限内は俸給をなお給与し、期限を過ぎても戻らない者は強制的に停職とする。

諸職官が任期満了で解由(離任証明書)を出す際、与えるべきなのに与えず、与えるべきでないのに与え、及び過失を開示・記載しない者は、官司に罪が及ぶ。解由が部(吏部など)に到着し、功罪を増減して実情に合わない者も、これと同じとする。 諸罷免官吏が、任用回復のため解由を与えられる際、その過失の名目を隠す者は、初めに解由を与えた官司に罪が及ぶ。 諸過失を隠して仕官を求める者で、既に除授された後事が発覚した者は、笞四十七、追奪して任用しない。 諸職官が致仕(引退)の年齢に達しているのに止まることを知らない者は、廉訪司が糾弾し罷免する。 諸職官が罪に問われた場合、殿年(昇進停止年数)を計算するには、問責され停職した月日を始めとする。 諸遠方官員で親の年齢が七十以上である者は、元の籍の官司に保証・審査させ、近い欠員に量り任じて便養(扶養に便利)にすることを許す。虚偽・濫用した者は罪に坐す。 諸職官が王事(公務)で没した場合、その応継(後継ぎ)の者は、二等を降格して蔭叙(子孫への官職授与)する。

諸内外の百司(諸官庁)で五品以上の者が上表章を進上する際は、ともに蒙古字(パスパ文字)で書き、敢えて敬わないことを許さず、なお漢字でその副本を書く。 諸内外の百司が凡そ賀表・賀箋を進上する際は、繕写・謄写・用印・識別をそれぞれ定式に従い、敢えて廟諱・御名を犯すことを禁ずる。 諸内外の百司が劄付(指令書)を発給すべき場合、定員の訳史(翻訳官)がいる者は、ともに蒙古字で書写する。 諸内外の百司に蒙古・回回(ウイグル・ペルシア)訳史を兼ねて設置している者は、行移(文書往来)及び勘合(照合)文字に遇う毎に、標訳(翻訳表示)と関防(厳重な管理)を行い、なお兼用する。 諸内外の百司の公移(公文書)は、尊卑に順序があり、それぞれ定制を守る。ただ執政(宰相級)が外郡に出典(地方長官となる)した場合、部(中央官庁)に申す公文は、姓を書き名を書かない。 諸人臣が口伝で聖旨を伝えて事を行うことを、禁ずる。

諸臺官の職掌は、官箴を整え、吏課を稽え、内には群祀を統べ、外には行人を察し、軍国の奏議に与聞し、民庶の冤辞を理達し、凡そ有司の刑名・賦役・銓選・会計・調度・徴収・営繕・鞫勘・審讞・勾稽及び庶官の廉貪、厲禁の張弛、編民の惸独流移、強暴の兼併を悉く糾挙する。諸行臺官は、行省・宣慰司以下の諸軍民官吏の作姦犯科する者、窮民の流離失業する者、豪強家の民利を奪う者、按察官の職任に不称なる者を主に察し、その余は内臺の立法と同じく視る。諸御史臺の管轄する各道の憲司は、民に冤滞ありて臺に赴愬する者あれば、皆これを籍に著し、歳終には則ち会して以て各道の殿最を考へ、而して黜陟する。諸臺憲の察する天下の官吏の贓汚・欺詐・稽違、罪刑書に入る者は、歳に其の数及び其の罪状を会して上之し、中書に蔵す。諸内外臺は、歳に監察御史を遣わして各省の文巻を刷磨し、併せて各道の廉訪司の官吏の臧否を察し、官に不称なる者は臺に呈して黜罰し、吏に不称なる者は就いて罷む。諸風憲は、薦挙には必ず其の最績を考へ、弾劾には必ず其の罪状を著し、挙劾失当すれば、並びに之に坐す。諸殿中侍御史は、凡そ廷臣の奏事に遇ふ時は、必ず随ひて内に入り、廷に与聞すべからざる人有らば、即ち之を糾斥す。朝会祭祀、一切の行禮に、失儀越次及び託故して至らざる者有らば、即ち之を糾罰す。文武百官の謁假事故、三日以外の者は、曹状を以て之を報ず。凡そ官府の創置、百官の礼任及び差被されて往還する者は、曹状を報ずる事並びに同じ。諸廉訪分司官は、毎季の孟夏初旬に出でて囚を録し、仲秋中旬に出でて按治し、明年の孟夏中旬に還る。其の遠きを憚り期に違ひ、託故して事を避くる者は、監察御史に従ひて之を劾す。諸廉訪司は分巡して各路の軍民をし、官吏に過有り、得罪状明白なる者は、六品以下は牒を総司に下して論罪し、五品以上は臺に申して聞奏す。諸廉訪司官、軍器庫を擅に封点する者は、笞三十七、解職して別に敍す。諸官吏の贓を受くるは、事主告言せずと雖も、監察御史・廉訪司之を察し、実なれば之を糾す。諸行省官及び首領官の賂を受くるは、随省の廉訪司察知する者、之を臺に上し、已下は就いて問ふ。諸行省の理問所の見問する公事に、廉訪司輒ち逮問する者は、之を禁ず。諸職官の贓を受くるは、廉訪司必ず親臨して聴決し、必ず親臨すること能はざる者有らば、敵品の有司の老成廉能なる正官を摘して之を問ふ。諸被按の官吏に冤抑有る者は、御史臺に詣りて陳理す。言ふ所実なれば、被告を罪し、言ふ所虚なれば、告者を罪し、仍て等を加ふ。其の故に按問の官吏を摭して以て事とする者有らば、之を禁ず。諸職官の贓を按問するに、遽に刑を施すこと毋れ、惟だ衆証已に明らかにして款伏せざる者に、刑を加へて之を問ふ。軍官は則ち先づ佩する所の符を奪ひて而して後之を問ふ。諸風憲の官吏但だ贓を犯せば、等を加へて断罪し、枉法せずと雖も亦た除名す。諸方面の臣の入覲するに、輒ち部の官吏の俸銭を歛めて礼物を備ふる者は、之を禁ず。違ふ者は之を罪す。

諸湖南北・江西・両広接境の溪洞の蛮獠窃発するに、諸監臨の禁治厳ならず及び故に縱する者は、軍官は笞三十七、管民官は二十七、並びに受くる所の階一等を削り、過を記す。諸辺隅の鎮守厳ならず、他盗輒ち境に入り殺掠する者は、軍官坐罪し、民官は坐せず。諸軍民官の辺陲を鎮撫し、三年嘯聚の盗無き者は、民官は一資を減じ、軍官は散官一階を陞す。五年無き者は、軍民官各散官一等を陞す。諸郡県の版籍は、所司謹み之を庋置し、正官相沿ひて之を掌る。

諸劭農官は、毎歳終には則ち其の治むる所の農桑水利の成績を本属の上司に上し、本属の上司は部の成績を会し、以て大司農に上す。若し部は、部其の勤惰成否を考へ、以て省に上して而して殿最す。其の官に在りて其事を怠り、其の法を隳す者は、之を罪す。諸職官の田を行ひ、民戸の斉斂の銭を受くる者は、一多を以て科断す。諸財を受けて民の差徭を占むる者は、枉法を以て論ず。諸額課の在る所は、管民の正官其事を董し、若し他故を以て出づれば、次官通摂す。諸額収の銭糧は、各処の計吏、歳に一たび省に詣りて之を会す。斉斂する者有らば、按治官に従ひて挙劾す。諸郡県は歳に三限を以て税糧を徴収し、初限は十月終、中限は十一月終、末限は十二月終。違ふ者は初限は笞四十、再犯は杖八十、但だ結攬及び自願して結攬人等と与る者は、並びに其の家財を没入し、仍て元科の数に依りて之を倍徴す。若し正官を差して糧を部せずして、権官を以て之を部し、或は失陷及び輸不足に致す者は、達魯花赤・管民官同坐す。諸州県の義倉の糧数実ならざるは、監臨の挙察を失ふ者、之を罪す。

諸職官の禁刑の日に公事を決断する者は、俸一月を罰し、吏は笞二十七、過を記す。諸有司の諸小罪を断するに、輒ち杖頭を以て法に非ざる杖を人に加へて死に致すは、罪判署の官吏に坐す。諸曾て官吏を訴へし人の罪有るは、其の被訴の官吏推す勿れ。諸有司の輒ち妄言の帷薄の私事を憑みて人を逮繫する者は、笞四十七、解職し、期年の後敍す。諸職官の得代及び休致するは、凡そ追会有るは、並びに見任と同し。其の婚姻田債の諸事は、止だ子孫弟姪をして陳訴せしめ、有司の輒ち相侵陵する者は之を究む。諸職官の吏民の毀罵を告ぐるは、親聞せざる者は問ふ勿れ、違ふ者は之を罪す。諸職官の訟を聴く者は、事有服の親並びに婚姻の家及び曾て業を受けたる師と所讎嫌の人に関はり、応に回避すべきにして回避せざる者は、各其の犯す所を以て之に坐す。輒ち官法を以て尊長に臨決する者有らば、赦に会ふと雖も、仍て解職して降敍す。

諸官庁において蒙古軍に関わる事案は、管軍官と会合して審問する。諸管軍官・オルド官及び塩運司・打捕鷹坊軍匠・各投下管領諸色人等が、強窃盗・偽造宝鈔・略売人口・発塚放火・犯姦及び諸死罪を犯した場合は、全て官庁に帰属して審問させる。その闘訟・婚田・良賤・銭債・財産・宗従継絶及び科差不公で自ら訴え出た者は、当該管轄機関に審問させる。もし民戸に関わる事案であれば、官庁が会合して審問に帰属させ、官庁が追捕する。三度会合を求めても至らぬ場合は、官庁が便宣により審断する。諸州県の隣境に在る軍民が互いに関わる訴訟は、原告が被告の官司に赴いて審断を受け、会合の例に含めない。審断が理に適わぬ場合は、上司への陳訴を許し、原審官吏を罪する。諸僧・道・儒人の争いは、官庁は審問せず、只だ三家の管掌者に会合審問させる。諸ハーキム師は、只だ教掌と念経を掌らしめ、回回人の刑名・戸婚・銭糧・詞訟は全て官庁に審問させる。諸僧人が姦盗詐偽を犯し、人命を傷つけ及び諸重罪に至った場合は、官庁が審問に帰属する。その自ら争い訴える場合は、各寺院の住持本管頭目に審問させる。もし僧俗が田土を争う場合は、官庁と会合する。会合に至らぬ場合は、官庁が便宣により審問する。諸各寺院の税糧は、前宋の所有する常住及び世祖の賜った田土は納税を免ずる外、以後諸人の布施並びに己力で典買したものは、例に依り納糧する。諸管民官が公事を以て所部を摂する場合は、皆信牌を用い、その人を差し民衆を擾乱する者は、これを禁ずる。

諸骸骨を掩い腐肉を埋めることは、官庁の職務である。或いは凶歳に流亡死した者、或いは途中で暴死し、親族が収認しない者で、官庁に検覆を申告すべき者は、検覆が既に終われば、直ちに地主隣人に付して収葬させる。検覆を須いざる者も、直ちに収葬する。諸災害を救い患難を恤むことは、隣邑の礼である。凶歳に直ちに糴を閉ざす者は、これを罪する。諸郡県の災害損傷を、時期を過ぎて申告せず、或いは実情を以て申告せず、及び按治官が時に応じて検踏しない者は、皆これを罪する。諸虫蝗が災害となった時、官庁が捕殺を失すれば、路官は各々俸給一月を罰し、州官は各々笞一十七、県官は各々二十七を加え、併せて過失を記録する。諸水旱が災害となり、人民が食糧に窮し、官庁が時に応じて申報賑恤せず、以て転徙餓死に至らしめた場合は、正官は笞三十七、佐官は二十七を加え、各々現職を解き、先職一等を降して叙する。諸官庁が災害損傷を検覆するに、或いは熟田を荒田とし、或いは救済可能を不可救とし、一頃以上の場合は俸給を罰し、二十頃の場合は笞一十七、二百頃以上の場合は笞二十七、五百頃以上の場合は笞三十七を加える。只だ荒田を熟田とし、民を抑えて納糧させる者は、笞四十七を加え、罷免する。故を託して行かず、検覆を妨誤する者は、笞三十七を加える。

諸義夫・節婦・孝子・順孫で、その節行が卓異で旌表に応ずる者は、所属官庁に挙げさせ、監察御史廉訪司に察させ、只だ冒濫があれば、原挙者を罪する。諸高年者に帛を賜うに、受賜すべき者を官庁が実情を以て申告しない場合は、正官は笞四十七を加え、職を解き別途に叙する。諸州県が茂異秀才を挙げるに、監察御史廉訪司の体察を経ざる者は、開申してはならない。

諸民がしいしいぎゃくを犯し、官庁が故意に受理せざるを称する者は、杖六十七を加え、現職を解き、三年間登録を停止し、雑職に叙する。諸検屍に、官庁が故意に遷延し及び検覆牒が到着しても受理せず、以て屍体が変異するに至らしめた場合は、正官は笞三十七、首領官吏は各々四十七を加える。その自ら臨まず或いは人を使い代行させ、以て増減実情ならず、軽重を移易し、及び初覆検官が符同する場合は、正官は事の軽重に随い論罪し黜降し、首領官吏は各々笞五十七を加え罷免し、仵作行人は杖七十七を加え、財を受けた者は枉法を以て論ずる。諸官庁が、監禁中の囚人が病により死し、虚しく検屍文案を立て及び覆検官に関知する者は、正官は笞三十七を加え、職を解き別途に叙する。既に代官が赦令に会した場合は、仍ってその過失を記録する。諸職官が屍傷を覆検するに、屍体が既に焚瘞され、只だ初検に傅会して申報する者は、職を解き別途に叙する。若し既に改除された場合は、仍ってその過失を記録する。

諸藩王及び軍馬が經過するに、郡県が委積舘労する場合は、並びに応給官物内での支遣を許し、随時行省に申し知会させる。或いは擅に移易斉斂する者は、これを禁ずる。諸郡県が聖旨令旨・諸王駙馬大臣の經過に遇わざる場合は、官吏は並びに郊迎を免じ、公務を妨奪し、仍って銭物を以て贐送せず、按治官は常にこれを糾察する。諸職官が只だ軍情違誤を犯した場合は、勅を受けた官は各路に就いて断じ、宣を受けた官は都省行省に処分させる。その余の公罪は、各路は並びに擅に断じてはならない。

諸部送囚徒が、中路で次ぐ州県にて、獄に寄囚せず旅舎に監収し、以て反禁して逃亡するに至らしめた場合は、部送官は笞二十七を加え、本処に職を還し、防護官は笞四十七を加え、就いて賊捕を責め、仍って通じて過名を記録する。諸官庁が各処より遞送至った流囚を、擅に主意して故縱する者は、杖六十七を加え、職を解き、先品一等を降して叙し、刑部に過失を記録する。

諸和雇和買は、時に依り価格を定め、物に対し価を給付する。官吏権豪が、因縁を結び攬め、私を営み公を害する者は、これを罪する。諸官庁が諸物を和買するに、多く見積もり、その価を分受する者は、官銭盗犯に準じて論じ、分受せざるは、冒估の多寡を以て論ず。監臨及び当該官吏が詭名を以て中納する者は、物価を全く没収する。価鈔を剋落する者は、不枉法贓に準じて論ず。直ちに価を支給せざる者は、台憲官がこれを糾す。諸職官が擅に親故人事の物を以て、民に散じ、銭財を鳩斂する者は、その時価を計り、余利を以て坐罪とし、不枉法贓二等を減じて科罪し、銭物は各々その主に帰す。諸職官が私に民力を用いる者は、笞二十七を加え、過失を記録し、雇直を追ってその民に給付する。諸所属官吏の俸銭を剋除し、公用及び進上礼物に備える場合は、既に去職した者は、並びに論ぜず。諸在任官が属吏の俸を斂り贈って去官する者は、笞四十七を加え、職を還す。諸職官が擅に所部内の駅馬を借り騎乗する者は、笞三十七を加え、先職一等を降して叙し、過失を記録する。諸職官が所部内の親故及び理応往復の家に非ざるに、擅に慶弔の礼を行う者は、これを禁ずる。違反した者はこれを罪する。