宗廟楽歌
禘祫親饗。
皇帝入門。宮懸無射宮『昌寧之曲』:(出、入歩武同じ)時に升平、礼儀肇興す。鳴鑾至止し、穆穆として庭に造る。百辟卿士、恪謹して迎承す。恭しく祖考に款し、神宇攸に寧し。
皇帝升殿、登歌夾鐘宮『昌寧之曲』:(升階及び将に板位に還る、皆登歌と同じ)笙鏞既に陳び、罍樽戸に在り。升降容有り、惟だ規惟だ矩。恭敬明神、上儀交挙す。永く言う之を保ち、天の祜を承く。
皇帝盥洗、宮懸無射宮『昌寧之曲』:惟だ水の功、潔浄精微。爵を洗い斝を奠む、徳に於いて輝有り。皇皇穆穆、宗廟の威。其の感格に宜しく、福祉交帰す。
皇帝降階、宮懸無射宮『昌寧之曲』:皇なる神宮に於いて、天の清明に象る。来たる有りて肅肅、相維る公卿。礼儀卒度し、君子攸に寧し。時に孔だ惠に孔だ、我が思成を綏す。
迎神、宮懸『來寧之曲』:(黄鐘宮三奏、大呂角二奏、大蔟徵二奏、応鐘羽二奏、詞同じ)八音克く諧い、百礼具に挙がる。明徳維れ清く、至誠永く慕う。神の格思う、雲軿風馭。来たり止まり来たり臨み、千祀燕処す。
始祖酌献、宮懸無射宮『大元之曲』:惟だ酒既に清く、惟だ肴既に馨し。苾芬孝祀、廟の庭に在り。皇祖に羞し、来たり燕し来たり寧し。功を象り徳を昭し、先祖是を聴く。
徳皇帝、『大熙之曲』:万方欣戴し、鴻業創基す。瑤源裕を垂れ、綿瓞重熙す。式に毖祀を崇め、爰に成規を考う。籩豆楚有り、益々皇儀に臻る。
安皇帝、『大安之曲』:爰に邦を造るを図り、徳を載せて其れ昌なり。皇儀允に穆く、誕に嘉祥を集む。明誠昭かに格り、積厚く光を流す。祇に清廟を厳にし、鐘石琅琅たり。
献祖、『大昭之曲』:惟だ聖邦を興し、経始の初め。民を鳩し俗を化し、還り定めて攸に居る。徳を迪け純儉、志遠図を規す。時に哉、顕祀、精誠孚有り。
昭祖、『大成之曲』:天璿源を啓き、慶を貽して基を定む。義を率いて勇と為し、徳を施して威と為す。武を耀かし境を拓き、功烈巍巍たり。永く皇祚を昌にし、均く黔黎に福す。
景祖(大昌の曲):大いなる輝かしい功業、基業は降りて昌える。聖なる期は集い誕し、邦国の宇内はここに広がる。尊厳なる廟の祏、明らかに祥瑞に通じる。煌煌たる縟典、億載に弥がりて光る。
世祖(大武の曲):勇ましき征伐の功、天はその明らかさを監みる。威は震え重なり、徳は安んずる。神策は遺すところなく、鴻図は以て興る。会孫の孝なる祭祀、まさにその成ることを明らかにす。
肅宗(大明の曲):ああ皇なる神人、武烈にして文謨。世祖を左右し、懐柔し掃除す。威は遐邇に震い、化は蟲魚に漸く。光を垂れて綿永、帝の信を成す。
穆宗(大章の曲):盛んなるかな文祖、欽聖にして弘淵。慈愛忠信、典策は昭然たり。この明祀を歆け、繁祉は綿綿たり。時に純熙なり、慶を流して萬年。
康宗(大康の曲):明らかにして聡明、曄曄たる神功。世業を儀刑し、上穹に昭格す。持盈の孝孫、芳しきを薦ぐること斯くの如く豊かなり。我に祉福を錫い、皇化は益々隆盛なり。
太祖(大定の曲):功は殷周を超え、徳は唐虞に配す。天人協応し、寰区を平統す。祥を開き裕を垂れ、永図に肇基す。明々たる天子、典謨を敬承す。
太宗(大惠の曲):巍巍たる徳の鴻大、無為にして端扆に臨む。祚は神功を承け、俗美を究めて馴らす。清宮は緝熙、孝に毖みて時に祀る。欽んで羞誠を奠め、犠樽の嘉旨。
熙宗(大同の曲):令徳を昭かに顕し、神基を丕承す。在天に対越し、享用に躋升す。ああ穆なる清廟、来たり燕び来たり寧んず。神その醉止まん、惟れ欽みて克く誠なり。
睿宗(大和の曲):皇祖は基を開き、周武殷湯のごとし。猗歟聖考、徳を嗣いで弥がりて光る。洪緒を啓佑し、その祥を長く発す。廟享を厳恭にし、萬世に烝嘗す。
世宗(大鈞の曲):神の来ます思い、甫かに堂に登る。稞圭に瓚有り、秬鬯は芬芳たり。巍巍たる先功、啓祐して疆無し。萬年肆祀、孝心忘れず。
顯宗(大寧の曲):ああ皇なる神宮、厳にして惟れ清し。吉蠲の孝祀、惟れ神の寧んずる所。在天に対越し、我が思誠を綏す。億年に祐を敷き、邦家の慶。
章宗(大隆の典):両紀践阼し、萬方は甯康たり。文は天地を経め、武は遐荒を服す。礼備わり制定り、徳隆く業昌し。居歆して典祀す、億載に疆無し。
宣宗(大慶の曲):猗歟聖皇、三代の英。功は先後に光り、徳は群生に被る。牲粢は惟れ馨しく、鼓鐘は其れ鏗たり。神よ来ませる思い、克く誠なるに歆けん。
文舞退き、武舞進む、宮縣無射宮(肅甯の曲):明々たる先皇、神武維れ揚がる。基を開き統を垂れ、萬世に疆無し。干戚は功を象り、威儀は光有り。神保は是を饗け、昭かなる哉、康きを降す。
亞終獻、無射宮(肅甯の曲):涓辰の休、昭祀は惟れ恭し。威儀の陟降、惟れ礼是に従う。籩豆は静嘉、鼓鐘を論ずるに於いて。惟れ皇は祉を受け、斯の徳容を監みる。
皇帝が福酒を飲む、登歌夾鐘宮『福甯之曲』:犠牲は清らかに満ち、供物は香り高し。来たりて受け、来たりて享け、精神は用いて顕わる。この純粋なる禧福を飲み、簡簡として穣穣たり。文明の天子、万寿無疆。
供物を撤去する、登歌夾鐘宮『豊寧之曲』:孝なる祭祀は厳かで和らぎ、明徳をもって薦む。楽は九成を奏で、礼は三献を終う。百辟卿士、時に従って進みて撤す。大小ともに稽首し、神保はすなわち帰る。
神を送る、宮懸黄鐘宮『来寧之曲』:この牛羊を清め、この酒醴を澄ます。三献は終わり、神はすでに燕喜す。神の去りませば、繁祉を載せて錫う。万寿無疆、永く禋祀を保たん。
郊祀の前、太廟を朝享する楽歌。
皇帝が門に入る、宮懸無射宮『昌寧之曲』:郊に将に禋祀を挙げんとし、廟に当に虔しさを告ぐべし。錫鑾止まり、孝は実に先を奉ず。祀事はこれ挙げ、序有りて愆無し。祖考を祇見し、神意は歓然たり。
皇帝が殿に昇る、登歌夾鐘宮『昌寧之曲』:皇皇たる天子、阼階より昇る。祖禰に奠見し、肅然として懐う有り。百礼はすでに洽く、八音はよく諧う。既に昌にして且つ寧く、万福遝来す。
神を迎える、宮懸『来寧之曲』:(黄鐘宮三奏、大呂角二奏、太蔟徵二奏、応鐘羽二奏、詞同じ)実を以て天に応じ、本に報いて始めに反る。潔き粢盛は豊かに盛り、礼は先ず肆祀をなす。風馬雲車、神の吊いたまえり。来たりて止まり、来たりて宜しく、而して子を燕かに翼す。
皇帝が盥洗する、宮懸無射宮『昌寧之曲』:罍に水有り、篚に巾有り。手を帨い爵を拭い、圭袞煒煒たり。玄酒大羹、徳は磬きて維れ菲し。万年昌寧、皇皇として負扆す。
皇帝が階を昇る、宮懸無射宮『昌寧之曲』:(階を降りる、同じ)巍巍たる京師、厳かなる神宮有り。聖主止まり、多士雲の如く従う。来たりて享け、来たりて献じ、その容肅肅たり。将に大報を昭かにし、庸もって推崇を示さんとす。
司徒が俎を奉る、宮懸無射宮『豊寧之曲』:その犠牲を陳べ、惟れ純と精と。苾芬たる孝祀、昭かにして克く誠なり。疾瘯蠡せず、或いは剥ぎ或いは亨す。洋洋として上に在り、以て神明に交わる。
始祖に酌献す、宮懸『大元之曲』:猗歟初基、我が王跡を兆す。その命維れ新たに、謀いを貽して丕かに赫たり。綿綿たる瓜瓞、国歩日々に辟く。堂構の成る、焜煌として今昔。
献祖、『大昭之曲』:聖を以て継ぎ興り、成王の孚を成す。民その化に従い、咸く攸居を奠む。清廟に徳を観、猗歟偉なるかな。金石楽を備え、以て神の娯を奉ず。
昭祖、『大成之曲』:東夷庭せず、皇祖震怒す。神武削平し、厥の聖緒を貽す。猶お室に基有るが如く、垣墉乃ち樹つ。億万斯年、天保孔固。
景祖、『大昌之曲』:于皇藝祖、その智神の如し。法を修め令を施し、百度維れ新たなり。疆宇日々に広く、海隅咸く賓す。功高く徳厚く、耀耀震震。
世祖、『大武之曲』:于皇先王、天に昭かに假る。長く駕し遠く馭し、麾斥して前に無し。王業猶お生けり、孫謀伝うる有り。円壇に礼を展べ、敢えて先ず虔しさを告ぐ。
肅宗の『大明之曲』:ああ、先人よ、簡素にして慈恵、明らかに融和す。我が世祖を助け、この征伐の功を成す。来葉を敷き佑け、帝の図はその隆盛なり。将に熙事を修めんとし、先ず神宮に款く。
穆宗の『大章之曲』:仁慈忠信、これ祖の美なり。功は岐下に光り、跡は商丘に掩わる。清廟を瞻み言い、前修を懐想す。神その来たり格り、この庶羞を歆む。
康宗の『大康之曲』:ああ、前王よ、我に無疆の恵みを施す。典法を儀刑し、日に四方を靖む。永く孝思を言い、於乎忘れず。大祀に昭告し、祗ちに旧章に率う。
太祖の『大定之曲』:天、聰明を生み、蒸人を乂わしむ。惟れこの二国、我が民を駆るが為り。彼の威武を撻ち、万邦咸く賓す。大報を明らかに昭し、推して神に配す。
太宗の『大惠之曲』:維れ清く緝熙、明徳を昭かにす。我その之を収め、駿奔す万国。南郊肇めて修まり、大典増して飾る。清廟吉蠲し、純禧申して錫る。
睿宗の『大和之曲』:維れ時に祖功、神基を肇めて開く。昭かなるかな聖考、その徳輝きを増す。上は天監を動かし、明命帰する所とす。謀り翼子に貽り、無疆の辞なり。
文舞退き、武舞進み、宮縣『肅甯之曲』:先皇基を開き、殷湯に跡を比し、功は天下に加わり、武徳弥光る。容舞象成り、干戈戚揚ぐ。於乎報本を昭かにし、懐かなるかな忘れず。
亞終献、宮縣『肅甯之曲』:皇なる宗祊に於いて、朝献は時に維る。芬芬たる酒醴、棣棣たる威儀。誠は則ち余り有り、神の格る思う。神孫千億、神その之を相う。
皇帝福を飲む、登歌夾鐘宮『福甯之曲』:皇皇穆穆、丕に丕基を承く。躬禋に親しみ、載せて肅に載せて祗る。天に在りて対越し、神その誠を歆む。以て酒を飲むに、川の増すが如し。
豆を徹す、登歌夾鐘宮『豐甯之曲』:物はその時に維り、既に豊かにして且つ旨し。苾苾たる徳馨、或いは将け或いは肆す。神の居りて歆む、百礼に洽う。万斯年に於いて、穰穰たる介祉。
神を送る、宮縣黃鐘宮『來甯之曲』:済済たる多儀、皇皇たる雅奏。献終わり爵を反し、余りを薦め豆を徹す。神監昭回し、秩有る斯の祐り。無疆の福、申して厥の後に錫う。
昭徳皇后別廟、郊祀前の薦享、登歌楽曲。
初献盥洗、夷則宮『肅甯之曲』:神は常に享くるともあらず、時に精誠を歆む。惟れ誠惟れ潔、神明に感通す。先ず事に盥滌し、この清冷に注ぐ。巾篚既に奠まり、尊彝馨しきを薦む。
初献升殿・降殿、中呂宮『嘉甯之曲』:来たりて肅肅たり、登降して以て敬す。粲粲たる袨服、鏘鏘たる佩声。金石の節奏、既に協して且つ平なり。その儀忒からず、乃ち終に慶有り。
司徒俎を奉ず、夷則宮『豐甯之曲』を奏す:我が黍稷を馨しくし、我が牲牷を潔くす。降升に節有り、是を薦むるは吉蠲なり。工祝致告し、威儀肅然たり。神の吊うこと有り、元吉その旋る。
酌献の儀、夷則宮『儀坤の曲』を奏す:天の妹のごとき、坤徳は貞を利す。円丘に事あり、先ず誠を以て薦む。我が酒既に旨く、我が肴既に盈つ。神其れ居饗し、福禄来たり成る。
豆を徹す、中呂宮『豊寧の曲』を奏す:祀事を明らかに昭らしむ、旧典に違うこと無し。楽既に雲闋し、神其れ聿に帰す。礼の克く成る、神保斯に饗く。万斯年に於いて、丕貺を迓ぎ続く。
祫禘、有司の摂事。
初献盥洗、宮県無射宮『粛寧の曲』:祀事の大なる、斉栗を先とす。精を潔くして献じ、前に於いて沃盥す。既に灌ぎて升り、乃ち豆籩を薦む。神其れ感格し、吉蠲に歆く。
西階より升る、登歌夾鐘宮『嘉寧の曲』を奏す:(余は並びに親祀に同じ)国に太宮有り、礼を以て合食す。階に躋るは肅肅、陛を降るは濟濟。鏘然たる純音、節は乃ち容止。神の格す思う、永く福履を綏す。
時享、摂事登歌楽章。
初献盥洗、無射宮『粛寧の曲』:彼の行潦を酌む、維れ其の清きを挹む。潔斉して祀り、祀事は昭明なり。顕允なる辟公、沃盥して乃ち升る。神の至り止まる、克誠に於いて歆く。
初献殿に升る、夾鐘宮『嘉寧の曲』:(余は親祀に同じ、惟だ宮県を用いざるのみ)庭に濟濟として在り、祗薦に序有り。雍容たる令儀、規を旋り矩を折る。爰に基に徂き、佩を鳴らし武に接す。神明を敬恭し、来たり寧ぎ来たり処る。
昭徳皇后時享、登歌楽章。
初献盥洗、無射宮『粛寧の曲』:時祀に章有り、礼備わり楽挙がる。爰に其の盥を潔くし、亦其の俎を豊かにす。俯仰升降、規に中り矩に中る。神其れ来たり格し、百神是れ与る。
初献殿に升る、夾鐘宮『嘉寧の曲』:(三献及び司徒の降る、同じ)假哉神宮、神宮に侐有り。惟れ時に吉蠲し、登降翼翼たり。歌鐘鏘煌、笙磬翕繹たり。昭らかに肅恭なるに於いて、霊釐来たり格す。
司徒俎を奉ず、無射宮『豊寧の曲』:宮庭枚枚たり、鐘磬喤喤たり。既に圭鬯を儀し、既に惣薌を奠む。斉荘奉饋し、籩豆大房たり。霊の右饗する、慶を流して疆無し。
酌献、無射宮『儀坤の曲』:皇なる坤徳に於いて、乾儀に作合す。塗山の懿範、京室の芳徽、容声在るが如く、典祀惟れ時にす。神其れ克く享し、祉を薦めて来たり宜し。
亜終献、無射宮『儀坤の曲』:嘉羞俎に実り、高張庭に在り。申献礼に合し(終献は申を三に改む)、坤徳は儀刑す。神其れ是を聴き、清明を用いて鬯す。清明既に鬯し、来たり享し来たり寧ぐ。
豆を徹す、夾鐘宮『豊寧の曲』:礼終に成る、神心禗禗たり。惣蕭馨を発し、楽闋け献已む。徒馭孔多、霊輿載て轙す。青玄悠悠たり、帰り且に億し。
宣孝太子の別廟、登歌の楽章。
初献、殿に升る、夾鐘宮『承安の曲』:腯れる斯の牲有り、馨れる斯の斉有り。美なる哉洋洋たり、升降礼を以てす。礼容既に荘なり、楽亦諧して止む。神の格る思い、式って明祀を歆けよ。
酌献、無射宮『和寧の曲』:於惟うに光霊、孝徳昭かに宣ぶ。高麗奕奕たり、来たり寧んじ来たり燕んず。薦するに惟れ祫に於いて、既に時にして既に蠲し。我が烈祖に従い、載ち億年を享けん。
亜終献、『和寧の曲』:金石和ぎ奏し、豆籩惟れ豊なり。祠宮奉事し、斉敬精衷たり。笙は伊浦に吟じ、鶴は緱峰に駐まる。是れ保んじ是れ饗け、霊徳窮り無し。
徹豆、夾鐘宮『和安の曲』:寢成りて奕奕たり、今茲の其の時。明かに称えて肇祀す、将に礼の儀をなさんとす。侯た安くして以って懌び、羞むる嘉く且つ時に適う。楽闋し献已み、神其れ饗け思え。
大定十九年、熙宗を升祔する冊宝の楽曲:大帝業を恢め、多方を敉寧す。懿徳茂烈、金書発揚す。上儀を肇めて挙げ、吉日を涓び択ぶ。鴻名赫赫、天と極まり無し。
冊宝を上る、宮県『静寧の曲』:日其の吉を卜す、祀を承けて孔だ粛なり。広号追崇し、孝心克く篤し。於乎悠かなる哉、来りて思えば晬穆たり。宝冊既に陳ね、宗祝に委ぬ。
皇帝殿を降る、宮県『鴻寧の曲』:世を継いで隆昌し、朝に臨みて静黙たり。鴻名を追諡し、潜徳を発輝す。玉質金章、煌煌たる簡冊。辰を涓び儀を展べ、永えに伝えて極まり無からしめん。
殿庭の楽歌
大定七年正月、冊宝を上る、皇帝将に御座に升らんとする、宮県太蔟宮『泰寧の曲』を奏す:(座を降る、同じ)徳帝位に隆ん、天を承けて而して興る。侯邦庭に来たり、民居安寧なり。美を帰して以って報い、之を伝えて極まり無からしむ。鴻名徽称、寿は時時万億。
冊宝門に入る、『天保報上の曲』を奏す:四方既に平ぎ、功聖明に帰す。功を定むること巍巍たり、丕いに鴻名を享く。股肱良き哉、元首を揄揚す。精を儲え優遊し、南山寿に等し。
冊宝を奉ずる官将に復班位せんとする、『帰美揚功の曲』を奏す:聖徳高明、万邦咸休す。錙銖は唐虞、糠骰は商周なり。維れ時に群臣、対揚稽首す。天子明明、令聞朽ちず。
冊宝初めて行く、『和寧の曲』を奏す:(冊宝将に殿に升らんとする、皇太子侍立位より降階に至るまで、曲並びに同じ)四方攸に同じ、昭かなる哉成功。時に和ぎ年豊かに、諸福来たり崇し。英声昭騰し、和気充塞す。於乎皇王、維れ寿は時時億。
皇太子殿に升り賀す、『同心戴聖の曲』を奏す:穆清の皇風、遐方来たり同じ。於天に昭かなり、物和し歳豊なり。丕いに鴻名を受け、偉跡に対揚す。純厘穰穰、錫を敷きて極まり無し。
上寿の儀、皇帝が御座に昇らんとする時、宮懸《和寧の曲》を奏す。前と同じ。
酒を挙ぐる時、《万寿無疆の曲》を奏す:四海太平、これ吾が皇の功なり。群臣対揚し、大いなる名を受け奉る。霞觴瓊腴、君王楽しむこと豈に尽きんや。皇天休を垂れ、万寿極まりなし。
皇太子が階を昇り降り、及び宴に与る官が殿に昇る時、並びに《和寧の曲》を奏す。前と同じ。
群官に酒を行く時、宮懸《和寧の曲》を奏す。
文舞入り、群官の食を設け、《功成治定の舞》を奏す:(三成にして止む)聖徳高明、天のごとく強き名。多方治平し、功大いに成る。音声に流れ、蹈舞に形わる。觴を群臣に頒ち、もって礼遇を昭かにす。
群官に酒を行く時、宮懸《和寧の曲》を奏す。
武舞入り、群官の食を設け、《四海会同の舞》を奏す:(三成にして止む)地平かに天成り、時和ぎ歳豊なり。衡を迓えて迷わず、率ね敉功のみ。天の祜けを受け、四方来たりて荷う。万斯年、遐からざるに佐け有り。
群官に酒を行き、群官の食を設く。
群官階を降る時、宮懸並びに《和寧の曲》を奏す。
皇帝御座を降らんとする時、《泰寧の曲》を奏す、並びに太簇宮を用う。
大定十一年十一月、冊礼を行い、皇帝御座に昇る時、宮懸《泰寧の曲》を奏す:皇皇として穆穆たり、袞服玉趾、日の昇るが如く、山の仰ぐが如し。九賓列に在り、この天子に媚ぶ。願わくは言わん疆り無く、以て繁祉を介けんと。
冊宝門に入る時、《天保報上の曲》を奏す:穆穆たる元聖、天子を迪き保んず。相くるは臣工、もって丕号を奏す。路朝に揚げ、玉牒神宝。万斯年、吾が君寿考。
奉冊寶官が再び班位に戻り、『帰美揚功の曲』を奏する。玉冊玉寶、聖天子を尊び、大いに鴻名を揚げ、帝祉を昭かに受く。閎休天に対し、その隆盛孰れか比すべき。臣下心を同じくし、翼戴して美を帰す。
皇太子殿に昇り賀し、『同心戴聖の曲』を奏する。大いなるかな我が後、徽冊膺け受く。歓びて彤庭に趨り、手を拝し首を稽す。休明辰を禦し、無疆の万寿。霊貺遝来し、天地長久。
酒を挙げ、『万寿無疆の曲』を奏する。聖徳懋かに昭らか、民帰し天祐す。煌煌たる金書、典冊光り受く。備楽庭に在り、八音諧奏す。群公觴を奉じ、天子万寿。
群官の食を設け、『和寧の曲』、『功成治定の舞』を奏する。穆穆たる我が君、威群醜を折す。輝光日新たに、仁九有に洽う。容典葳蕤、前を超え後を絶つ。端拱深厳、宝冊膺け受く。
群官の酒を行い、『和寧の曲』、『四海会同の舞』を奏する。道隆く政平らか、天徳有るを開く。万国和寧し、王に来たり極に来たる。鴻名を昭かに受け、俯して列辟に徇う。錫飲觴を行い、歓心各々得る。
大定十八年十二月、上、命宝を受け、皇帝将に御座に昇らんとす、宮県『泰寧の曲』を奏す。(並びに大呂宮)上帝赫たり、此の明徳を懐く。之を神宝に畀え、以て万国を鎮む。臨軒是れ膺け、登降則を維す。群臣首を拝し、年を卜して万億。
宝門に入り、『天保報上の曲』を奏する。命の大宝を受け、眷佑に昭かに答う。珍符明貺、人の為す天授。文物具に挙がり、韶・濩迭奏す。群臣之を上ぐ、天子万寿。
群臣班を合わし、『帰美揚功の曲』を奏する。徳生民を冒し、明明たる元後。端冕臨軒、神宝是れ受く。群工来たり賀し、咸く稽首を拝す。無疆無期、祚を享け長久。
皇太子殿に昇る、並びに侍立の位より階を降り、宮県『称觴介寿の曲』を奏す。上儀昭かに挙がり、時に瑞玉を膺く。群辟列に在り、蹌蹌として肅肅。袞衣桓圭、美を帰し首を稽す。升降惟れ時に、天子万寿。
酒を挙げ、登歌『万寿無疆の曲』を奏する。上帝眷命し、純休茲に至る。洪宝に誕膺し、大器に光臨す。觴を称えて揚げ、嵩嶽万歳。其の寧り惟れ永く、無疆世を卜す。
冊宝門に入り、『昌寧の曲』を奏す。(門を出づる、同じ)羽衛庭に充ち、淑旗徽章。礼儀具に挙がり、涓辰を以て良とす。我が内訓を相い、来儀椒房。億万斯年、邦家の光。
冊宝を受けんとするに、冊宝が門に入ると、宮懸が『粛寧の曲』を奏す:(命婦の昇降、同じ)塗山は夏を興し、『関雎』は周を美とす。坤儀の尊、母として九州に臨む。瑤冊と褘衣、光は凝旒に配す。地久く天長し。福禄は是れ遒し。
后が閣を出づれば、『順寧の曲』を奏す:(座に昇り降りる、同じ)天は其の配を立て、任姒に比して霊なり。母儀四海にあり、化は六宮に行わる。日月並びに明らかに、乾坤徳を合す。万斯年において、宸極に儷いと為す。
冊を受けし時、『坤寧の曲』を奏す:風化の始め、壺闈より由る。礼文斯に備わり、爰に坤儀を正す。順を以て慈しむに維れ、聖に儷いて徳を同じくす。則ち百斯男、統を垂れて極まり無し。
天徳四年二月、皇太子を冊立す。皇帝将に御座に昇らんとするに、宮懸が『乾寧の曲』を奏す:(皆夾鐘宮を用う)大君有為にして、先づ本固きを図る。涓辰の吉、礼は儲副成る。文物備わり陳なり、声楽皆具わる。人心載ち寧し、克く福祚を昌んず。
冊使の門に入る、『昌寧の曲』:天に象を成し、煥乎として前星たり。惟れ聖時に憲とし、典礼以て行わる。一人慶有り、万邦以て貞し。社稷の福、浸いに昌んに浸いに明らかなり。
皇太子の門に入る、『元寧の曲』を奏す:(門を出づる、同じ)皇いなるかな上帝、純に明聖を佐く。篤く元良を生み、日に徳性に躋る。冊命は主器とし、万邦以て正す。龍楼に問寢し、億年の慶たり。
大定八年正月、皇太子を冊立す。皇帝将に御座に昇らんとするに、宮懸『洪寧の曲』:(並びに太簇宮を用う)朝に会して清明、軒に臨みて礼を備う。天威皇皇たり、臣工済済たり。於昭なる元良、茲の典冊を膺く。閎休に対揚し、年を卜いて万億。
皇太子の門に入る、『粛寧の曲』を奏す:前星に光昭し、惟れ天象を垂る。古を稽えて行い、主器を以て長とす。曲礼告げ成り、邇遐望みに属す。国本既に隆く、繁厘永く享く。
群臣の班を合わす、『嘉寧の曲』を奏す:於皇いなるかな軒に臨み、礼は上嗣を崇ぶ。維れ眷の祺、方正の位に傃く。其の儀を観んと言い、翔翔として済済たり。美は吾が君に帰し、太平万歳。
皇太子復た冊位を受く、『和寧の曲』を奏す:祖功艱難、経営締構す。基牢く根深く、枝繁く葉茂し。於昭なる貽謀、休を駢べ佑を集む。元良斯に貞し、吾が皇万寿。
大定二十七年三月、皇太孫を冊立す。皇帝将に御座に昇らんとするに、宮懸『泰寧の曲』:(並びに姑洗宮を用う)上天叢休し、申ねて祚胤を錫う。孫謀に詒す有り、軒に臨みて体正し。煌煌たる上儀、欣欣たる衆聴。我が邦本を隆くし、疆り無きは惟れ慶。
皇太孫の門に入る、『慶寧の曲』を奏す:(門を出づる、同じ)宝源流れ光り、流光惟れ遠し。孫謀に貽す有り、慶序昭衍す。衆望を楽び、於皇いなるかな備典。動容周旋し、茲の嘉羨を受く。
群臣の班を合わす、『順寧の曲』を奏す:冕旒寧ずるに当たり、徽章備わり挙がる。彩仗庭に充ち、金石虡に列なる。済済たる多士、翼翼として序に就く。海潤き山暉き、楽府に傾聴す。
皇太孫復た冊位を受く、『保寧の曲』を奏す:礼の攸聞く、世嫡を丕いに建つ。衆論協い従い、天心易え難し。名は震宮を崇め、辞は瑞冊に著る。社稷宗廟、疆り無き夷懌。
鼓吹導引曲、采茨曲
采茨曲:新都の春色満ち、華蓋全燕に定まる。時運千齡に協し、星辰五緯連なる。六龍曉日を承け、丹鳳中天に倚る。王氣は山海に盤り、皇居億萬年。
正隆六年六月、南京に行幸した際の導引曲:(並びに林鐘宮)神宮壯麗、宮殿蓬萊を壓し、曉に向かって九門開く。聖明天子初めて巡幸し、遙かに六龍を駕して来る。五雲の影裏に仙仗を排し、清蹕纖埃を絶つ。都人齊しく升平の曲を唱え、更に萬年杯を進む。
采茨曲:雙闕層雲の表、澄景清曉を開く。六龍天より来たり、馳道掃くが如く平らかなり。虞の巡り五載に合し、夏の諺に一遊同じ。都人の欣豫の意、頌聲の中に書き入る。
導引曲:禮清廟に行われ、華黍年豐を薦む、聖孝天と通ず。六龍回り馭し千官衛い、玉振珮環の風。黃麾金輅天仗を嚴かにし、非霧鬱蔥蔥たり。工歌疊に奏して升平の曲、福祿自ら来たり崇し。
大定二十七年三月、皇太孫冊を受け廟に謝する導引曲:璿源浚かに發し、衍慶靈長より自り、聖運日々に隆昌なり。震闈顯冊彝典に遵い、基緒重光を煥く。練時に廟見し嚴かに昭報し、禮樂章を成して粲たり。精誠潛かに格み神明助け、福祿永く疆無し。